修正

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復活ノート
「修正」
ネットビジネスが我が世の春を謳歌しています。それだけでは我慢できず、儲かりそうなビジネスに手を広げたり、海底や月までも行こうとしたりとその勢いはとどまるところをしりません。
3,40年ほど前、「サイバー」という言葉が出てきました。これからは「サイバー商店街の時代が来る」と言う評論家などがいました。
しかし、そんな電話注文のような商売は怖くて現実的でないと世間は思っていたでしょう。
私も、保育サービスで経営は安定していましたが、未収の多さに困っていました。
脱サラしたときに、企業などへの人材派遣業か家庭にスタッフを派遣する保育サービスのどちらにしようかと考えたのですが、ここでも、企業に派遣すると、直で取引されるのではないかと考えました。
そして、自分が選んだビジネスで少し成功したのですが、企業への人材派遣業はぐっと伸び、サイバー商店街はアマゾンやアリババなどの世界的な通販サイトが出てくるようになりました。
私はマスコミからちやほやされたこともあって自分ほど経営能力のある者はいないなどと思っていましたが、先を読むというか、問題をどう解決するかの力が足らなかったようです。それを自覚しつつ、今の社会を見ようとしています。
さて、今政府はクレジットカードをどんどん使わそうとしていますが、昔、世間はカード=通い帳と捉えれていました(通い帳とは、「掛け」で買い、月末に一括で支払うためのメモのようなものです。だから、店は金持ちの家しか認めていませんでした)。
数十年前、京都の貴船に社員を連れて行ったことがありますが、支払いのとき、「カードはあきまへん」と断られました。
「どこの誰や分からへんのに、そんな怖いこと」というわけです。逆に客のほうも、「手持ちの金がないのやな」と思われてしまうという世間体もありました。
確かに集金に行くと、通販会社などの督促状が山のようにポストにある家がありました(昔はそれをほっておくと、通販会社もあきらめたようです)。
しかし、今や信用がないとカードは作れないし、支払い事故を一度でも起こすと社会的に抹殺されてしまいます(それに、国からは、国民の資産内容を把握できるというメリットもあるようです)。
社会は変わっているのです。昔の経験にこだわっていると、私のように取り残されてしまいます。
最近はネットで試着サービスも始まっているようです。10着近くの服や靴などを客に送って不用なものを送り返してもらうのです。
昔ならとんでもないサービスですが、今言ったように社会や人の意識の変化を背景に新しいビジネスを考えるべきです。
復活には自分の経験を生かすと何回も言ってきましたが、その経験と今の社会の流れを照らし合わせて考えなおすことも必要です。
もちろん、サービスの中身は、創業のときに考えたように人の心を満たすものです。
「新しい酒は新しい皮袋に盛れ」という聖書の言葉がありますが、「古い酒を新しい革袋に盛れ」が復活の道だと思うのです。
人間の心は変わらないし、その心に応えようとした自分の若々しい心を信じましょう。