リセットサポート
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復活ノート
「リセットサポート」
川の流れをコントールすること、つまり、治水ということは、日本では昔から国(藩)を治めることを意味していました。
堤防つまり堰(せき)を作ったり、流れを変えたりと権力者は必死で行いました。
もし洪水が起きて農業に影響が出れば、国力が衰退するだけでなく、敵から攻められる恐れがあったのです。
川の流れが穏やかな時でも、それを田畑に効率よく供給しなければならないし、また河川は需要な輸送の要です。
2年後に東京オリンピックが開催されるために、今東京そのものがクローズアップされています。
少し前、「Nスぺ」が江戸の歴史を特集していました。徳川家康は豊臣秀吉に何もない武蔵の国を任せられたのですが、最初僻地へ飛ばされたと腐っていた徳川家康は地形を見て気を取り直したと言われています。
川をうまく使えばすばらしい土地になると考えました。
全国から東京湾に来た物資を川を使って運ぶのですが、江戸城を中心として、渦巻き状に川を整備して外へ外へ物資を運ぶことを考えたようです。それが江戸・東京の出発点でした。
今の施政者にこういう発想ができるだろうかと思います。お友だちのことを考えたり、役人に丸投げしたりする施政者は国の将来や国民のことを考えていません(そういう施政者を選んだのも国民ですから、国民も大きな視野を持たなければならないということです)。
とにかく、戦後、治水工学の発達のおかげで水を押さえ込んだつもりでいたのですが、敵はいつのまにかパワーアップして攻めてきています。
しかも、今後も気象条件が重なれば、同じようなことが起きると専門家が言っています。早く新たな治水の技術や方法を見つけなければなりません。
それにしても、被災の状況は気の毒で仕方ありません。泥泥まみれの家具を捨てなければならない人や家族を失った人の悲しみはどんな慰めの言葉よりも深いことでしょう。
私より年老いた老人は、家を片づけながら、「何もかもなくなった。リセット、リセット」と言っていました。
そのリセットのために、炎天にもかかわらず全国からボランティアが集結しています。私にはできそうにありませんが、頭が下がる思いです。
このままでは、毎年どこかで洪水が起きます(今回も、大雨が最大の原因ですが、ダムの放流も原因の一つと言われている地区があります。こんなことは中国では時々あるようですが)。
リセットをサポートするサービスを考えましょう。家そのもの、たとえば、水が入らない家や流されても助かる家などの開発。
新しい保険。たとえば、改築・新築あるいは家具のための保険サービス。
それと一番大事なのは、コンサルタントサービスです。リセットは気力の持続です。年を取ると気力がついてきません。
そこに励ます人がいると、そこに再び住むとしても、あきらめて他に行くとしても、自分の決断を後押ししてもらえます。
自分の家や家族をこんな形で失う人がこれからも出てくるのです。リセットサポートサービスで社会に貢献しましょう。