生活習慣

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復活ノート

「生活習慣」
今日も、「経験したことのないような」ではなく、「経験したことのない」暑さが襲っています。
この言葉はすでに豪雨で使われるようになりましたが、今回の暑さにはさらに「災害」という言葉が加わりました。
また、天気予報のマークの横には「危険」という言葉がつくようになりましたし、「自分の命は自分で守りましょう」という言葉も気象予報士が言うようになりました。
政府も、夏休みを延長するように勧告したり、教室のクーラー設置の補助をしたりすることも表明しています。
また、九州電力では、条件付きながら75才以上の家庭には、「熱中症予防プラン」というもので、電気代を10%割引すると発表しました。
国や社会は今後も続くであろう暑さという災害に対して手だてを取ろうとしています。
しかし、毎日のように熱中症で亡くなる人が出ています。特に老人の中には、世間がいくら言っても、昼日中に野良仕事に出かけて倒れる人がいます。
自業自得と言ってしまえばそれまでですが、田舎育ちの私にはその人も気持ちは少しわかります。
田舎では、草取りが主婦の大きな仕事でした。田んぼや畑だけでなく、家のまわりの草を残すことは恥でした。
私の祖母は、夏になると、朝4時には起きて家のまわりの草取りをしていました。
そして、朝食後は畑や田んぼに行きます。
もし残していたら近所で何を言われるか分からないからです(もちろん、自分も近所の家を姑根性で見ていたはずですが)。
今でも老人の中には、世間体を気にする自分の親の影響が残っているような気がします。
生活習慣病という言葉があります。昔成人病と言っていましたが、若い人でも、成人でなくても、生活習慣が乱れていたら糖尿病や脳卒中になります。
成人病から生活習慣病に変わったのはすばらしいことだと思いますが、昼日中に草取りをする老人は、生活習慣ならぬ人生習慣を変えることができないのです。
そして、ビジネスにおいても、世間の生活習慣、人生習慣をいかに破るかが大きな成功の秘訣です。
つい十数年前まで通販ビジネスは、企業にも消費者にも危険なビジネスでした。
企業は集金できない恐れがあるし、消費者は何をつかまされるかわからない恐れがありました。
しかし、最近では支払わないとなると、本人は社会生活ができないようになるし、企業が詐欺などをするとビジネスができなくなるので、両者の恐れは少なくなったのです。
おかげで、「トイザらス」はアマゾンの攻勢で倒産しました(「トイザらス」も何か打つ手がなかったのでしょうか)。
今、飛ぶ鳥を落とす勢いのIT企業もそれをクリアしたから成功したのです。
老人の例で分かるように、生活習慣、人生習慣は根深いものですが、ITでなくともいいですから、私たちも、それをヒントにビジネスを考えましょう。