夏の世の夢

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復活ノート

「夏の夜の夢」
3、40年ほど前のことですが、大阪の淀屋橋のたもとに電光表示板があって、ときどき、「光化学スモッグ注意報発令」などと出たものです(もちろん、全国のあちこちにあったのでしょうが、サラリーマン時代その近辺をうろついていたので、よくおぼえています)。
その後、その原因となる煤煙や排気ガスが規制されたので、あまり聞かなくなりましたが、今や熱中症ですね。
熱中症は、昔言っていた日射病と熱射病の総称らしいです(脳卒中が、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血を指すようなものでしょうか)。
暑いときはこのニュースが流れない日はないような状況ですが、これは化学的な原因がなく、ただただ暑いことが原因のようです。
どうして温暖化が起きているのかははっきりわからないようですが、それを取りのぞくことは容易ではなく、人間は自然の一部であるとあきらめざるをないのです。
それなら、日中外に出ないで、家(うち)にいればいいと思っても、魔の手は家に入ってくることもあります。
季節のめぐりに合わせてのんびりくらしたいと思っても、どこか油断できないところがあるのが、この時代の宿命になりつつあります。
その例証となるかどうか、この2,3年、私の叔母や従兄弟が、何人も、家で不審死をしています。入浴中が4人、就寝中が2人。
「生活習慣病」という言葉があります。昔は、「成人病」と言っていましたが、今は、未成年どころか、小学生、中学生でも、高血圧症になる時代ですので、名前を変えたようです(実際、長寿のイメージがある沖縄の若者はものすごい肥満率だそうです)。
その生活習慣病の中に気候を入れたビジネスはどうですか。
私の親戚のことを言いましたが、気候が変わってきているのに、生活習慣を変えない人は(特にとしよりは)、不本意な死に方をする率が上がっているはずです(「寒いときは、無理にお風呂に入らないようにしましょう。入るなら夕方までに。垢がたまっても死にませんよ」と冗談まじりに注意されても、「夕食を食べてから、お風呂に入って寝る」という習慣は、本人にとって不文律です(今年入浴中に死んだ親戚の1人は、6月でしたが)。
今は、天気予報は、ピンポイントで見ることができますが、それを押しすすめて、個人会員には、今日の天気だけでなく、その対処の仕方をメールで送るなどするのです。
70、80年続けてきた生活習慣を変えさせるのは至難の技ですが、気候が変わってきていることを、脅したりすかしたりしながらでも教えて、残念な死に方をさせないビジネスです。
また、暑さ、寒さ対策のグッズを作っている企業を束ねて、大きなビジネスにすることもできます。暑くて眠れないときに、自分なら、どうするか考えてください。
夏の夜の夢が、大きなビジネスになるかもしれません。