
価値
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復活ノート
「価値」
年末になると、マスコミは、必ず社会から弾きとばされた人に光を当てます。
それぞれにはそれぞれの理由がありますが、餓死とか孤独死などは、大体「男で口下手」というのが共通のようです(女性は、独身でも生きる知恵と勇気をもっていると言っておきましょう)。
そこへ病気やけがなどが重なると、一気に状況が悪くなります。年を取ることも追いうちをかけます。
企業は、円高のために雇用を減らしたり、非正規社員を増やしたりして経営を守ろうとします。
そうであれば、「男で口下手」でも、そう赤っ恥をかかずに生きていくためには、国が時間給を上げる施策しかないと思います(医療費を少なくするために、健康増進を推しすすめるように)。
そうなれば、消費が増え、デフレも少しずつ解消されていくはずです。
日本は経済政策を誤った、日本のようにはなりたくないと世界から言われるのは、そういうことではないでしょうか。
すぐにはできずとも、好景気の光が見えればすぐにこういうことをするとアナウンスすることが大事だと思います。
今は、時間給800円前後で生活している人が大勢います。
それは本人の経済的、社会的価値といってもいいでしょう(何百という会社の面接を受けても就職が決まっていない、ある学生は、「社会からも必要とされていないような気がします」と言っていました)。
つまり、それは他人が見た価値です。最も大事なのは、自分で自分の価値をどう思っているかです。
それは負けおしみと思われるかもしれませんね、特に若い人にとっては。
大きな車にも乗れず、流行の服も着れず、何が価値だということでしょう。
アメリカの経済学者でも、GDP一辺倒では国家の価値は決められないという意見が出はじめました。
以前取りあげました「GNH」(国民総幸福量)的な発想です。国民が幸福だと感じることを優先するのです。
大勢の国民が家を失っているのに、ウォールストリートの金の亡者をどうして税金で助けなければならないのかということなのでしょう。
社会は少しずつ変わっていくでしょうが、膨大な時間がかかります。
自分の価値を認めることは自分しかできません。それが、また困難を乗りこえるエネルギーにもなります。今年もよろしくお願いします。