おじさんの話(4)

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「おじさんの話」(4)
人間は、「ここらへんでやめておこう」ということがなかなかできない動物だということはいったね。
急にお金が入ってきた人、いわゆる「成金」は、特にそうらしい。いや、そういう性格がきついから、「成金」になったというべきかもしれない(その日に食べる量だけを取るという漁師さんの生き方が一番幸せだと思うけど、さんまの相場は?燃料代は?となると、無理をするようになるんだね)。
そして、王様も人の子。他の王様より財産を持っているところを見せたい、頭もいいところを見せたいとなる(ブランド物のバッグなどを持って歩いているおねえちゃんといっしょだ。また、王様は、まわりの国に貢物(みつぎもの)を出させたりする。あっ、これも、おねちゃんといっしょだ!)。
今、日本で、「トプカプ宮殿の至宝展」が開かれているが、ヴェルサイユ宮殿、エカテリーナ宮殿なども、みんないっしょで、外国から分捕ってきたものでできている。
もちろん、壮麗な宮殿や精緻な美術品を作るためには、職人の技術がいる。それが、芸術といわれている、
そういう美術展をやっても、どうして儲けたか説明しないのは、王様は、他人のものを取るのは当たり前だからだろう。
また後でいうが(おぼえていれば)、人間は、どう儲けたかより、どう使ったかのほうが大事なんだね。
そのことは、家族には、サラリーマンだといって、実は、こそ泥だったというのと似ている。毎月給料として、2、30万円を奥さんに渡して、子供を大学にもやる。
2,3年前東京でつかまったドロボーなんか、盗んできたものを取られないように、ものすごく頑丈に鍵をかけていたということだよ(王様みたいなことをやっているけど、父親としては立派だね)。
そして、15世紀ごろになると、それぞれの国が落ちついてきたので、お互い、そうそう攻められなくなった。そこで、王様は、家来に、もっとほしいから何とかせよと命令した。
家来は、まずアフリカを調べることにした。アフリカは、金や銀が採れることがわかっていたので、金山や銀山を探しに行こうとしたんだ。それが、どこかの国にあっても、どうせ竹やりぐらいしか持っていない野蛮人の国だろうと甘く考えた。
金や銀も見つけたけど、もっといいのものを手に入れた。奴隷だ。人質にした兵隊などを、連れてかえりこきつかうのも、人間の歴史にはつきものだ。
3000年以上前、エジプトにいたヘブライ人=イスラエル人は、奴隷のように扱われていたので、モーゼというユダヤ教の預言者が、ヘブライ人をエジプトから連れだした(「出エジプト記」に書かれている)。
奴隷扱いされたので、みんな怒ったのだ。みんなも、そんなことしちゃだめだよ。恨みを買うだけだ(あなたの「恋の奴隷になりたい」といわれても、「恋」が終わったら、奴隷扱いしたな」と、たいへんな慰謝料を要求されるのに決まっている)。
今度は、王様は、アフリカの奴隷の売り買いをするようになった。アフリカの王様も、人質を売って、大儲けするようになった。
一方、ポルトガルやスペインなどが、海の向こうに、何かいいものがないか考えた。
わっ、半分以上がいなくなったけど、そんなことを気にしないでもう少ししゃべるよ。

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