おじさんの話(2)

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「おじさんの話」(2)
前回は、王様のことを話していたね。
それでは、どうして王様が出てくるか説明しよう。
昔は、大量の荷物や人を陸上で運べないから、川の近くや河口に人が集まってくる。そうしたら、財産も集まる。それを見て、「生唾(なまつば)ごっくん」の者が出てくる。
「夕べ、夢に神があらわれて、『お前が王になれ』と命じた」などと言う。
そして、反対する者は容赦なく殺す(日本の武士も、元々貴族が持っていた荘園で働いていた肉代労働者らしい。日頃から体を鍛えている。そりゃ、正道会館の角田みたいなのが、5,6人来たら恐いもんね。麻生幹事長に、「これは、どうしましょう?」と聞いている安倍首相は、絶対王様になれないだろうけど)。
「神」の発明は、「0」の発明以上に、すばらしいものだと思う。
天変地異でも病気でも、わからんことは、みんな神がしたことにすればいいもんね。それが、宗教の始まりだろう。
今でも、みんなのパパがいる会社では、社長の命令となれば、とりあえずみんな言うことを聞くんだよ(後で内部告発をすればいいのだ)。
学校では、誰が王様だろう?昔は校長先生だったけど、今は、モンスター親かな。
校長も先生も、モンスター親には、ぴりぴりしていて、学校では、その言葉はタブーになっているかもしれないけど、言葉は聞いたことあるよね。
「うちの子が嫌いな子供は、よそのクラスに入れろ」とか「毎晩、うちの子の様子を連絡しろ」とかいう親のことだよ。
みんなも、「それはちょっとおかしいのではないの?」と心のどこかでは思っているでしょう?(昔は、「子供のけんかに親が出る」のは一番恥ずかしいことだったんだ。でも、今はいじめの程度がわからなくなっているから、親も注意する必要があるけど、親は、言うことと、言わないことを判断しなきゃね)。
こんな親が出てきたのは、親の親、つまりおじさんたちが悪いことはわかっている。
「個性が大事」などと言って、育児をほったらかしにしたからだ。しかも、おじさんたちの親も、おじさんたちをあまり怒らなかった。戦争が終わって、これからは民主主義の時代だからというわけだ。そして、おじさんたちの親の親も、子供を甘やかした(「大正デモクラシー」というんだ)。
そのまた親もそう。江戸時代から、明治時代になったとき、「これからは新しい時代だ」となって、あまり叱らなかったらしいね。
ちょっとむずかしいけど、「人間は時代の子」とか言うけど、元々親は子供を育ててなくて、時代という社会が育てているような気がする。
だから、モンスター親も、今の社会が育てたんだろうね。そして、心のどこかでは、淋しい気持ちがあるのかもしれない。みんなの親も、モンスター親だったら、学校のことはあまり大げさにいわないほうがいいかもしれないね。子供は、親に注意するなんてできないから。
歴史の話から、妙なところへ行ったけど、歴史は、今も、どこにでもあるということで辛抱してね。
とにかく、最初は、みんな、王様に「ははーっ」としているけど、その生活を見て、「王様はいいなー」と思うのが出てくる。
そりゃ、そうだろう。クラスできれいな女の子を全部自分のものにできるんだよ。
豊臣秀吉というのがいたのを知っているだろう。子供のときから猿みたいな顔と言われていたんだけど(絵を見ると、確かに間寛平のようだ)、こいつが、日本史上最悪の「エロおやじ」です。
きれいな娘がいると聞けば、小学生ぐらいの女の子にでも、「エンジョしょうか」と声をかけまわっている。それも、家来の娘にだよ。
おじさんにも、ちょっとだけ覚えがあるけど、日頃もてないやつが権力を持つと、女に走るもんだ。これも、古今東西いっしょだね。
そこで、王様は、城を頑丈にしたり、兵隊を増やそうとする。他人のものがほしくなる者は、他人が取らないか疑心暗鬼になるんだね。

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