「 長編」 一覧
-
-
シーラじいさん見聞録
2016/05/30
「ママ、ぼくは、何も思いつかなかったし、強くなって帰ってくることもできなかった」 子供は、申しわけなさそうに小さな声で母親に言った。 「そんなこといいんだよ。ま ...
-
-
シーラじいさん見聞録
2016/05/29
3つの影は、濃紺の海の中を吸いこまれるように小さくなっていた。 しかし、一番小さな影は、遅れがちで、動きもぎくしゃくしていた。シーラじいさんは、オリオンとマグロ ...
-
-
シーラじいさん見聞録
2016/05/28
近くにいる鮮やかな魚と比べて、かなり大きい。種類は何だろう。マグロのような形をしている。 しかし、マグロは、サンゴ礁の華やかさとにぎやかさに戸惑っているかのよう ...
-
-
シーラじいさん見聞録
2016/05/27
「サンゴ礁に出入りする者には気をつけるんだ。しかも、大きな枝が入り組んでいるので、 何が隠れているか知れたものじゃない」 「でも、この世の楽園だと言っていたじゃ ...
-
-
シーラじいさん見聞録
2016/05/26
「ぼくは何にも知らない。でも、シーラじいさんのように、いろんなことをおぼえて強くなりたい」 「そうだ。しかし、わしは、そんなに知っちゃいない。しかも、受け売りの ...
-
-
シーラじいさん見聞録
2016/05/25
シーラじいさんは、無我夢中で鰭(ひれ)を動かし泳ぎつづけた。しかし、あせればあせるほど、水圧が壁のようにシーラじいさんに抵抗した。しかも、胸鰭が一つないので、力 ...
-
-
シーラじいさん見聞録
2016/05/24
そのとき、すぐ上で、ドーンと何かがぶつかった音がした。割れた岩のかけらがぱらぱらと落ちてきた。 さらに地響きのような音は続いた。サメどもが攻撃を開始したようだ。 ...
-
-
シーラじいさん見聞録
2016/05/23
影のような大きなものが、尾を高く上げて、海にもぐると、海が大きくもちあがった。 オリオンは、その波に煽られて、体が二転、三転したが、すぐ元に戻して、無我夢中で、 ...
-
-
シーラじいさん見聞録
2016/05/22
シーラじいさんは、思わず目をつぶったまま、大きな声を出した。 「さあ、オリオン、みんなが起きてこないうちに出発するぞ」 そして、目を開けて、あたりを見まわした。 ...
-
-
シーラじいさん見聞録
2016/05/21
カリカリ、キリキリというような音が聞こえた。 シーラじいさんは目が覚めた。ゆっくりあたりを見回したが、暗闇には、クラゲが光を放ちながら、ふわふわ泳いでいるだけだ ...