「 長編」 一覧
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シーラじいさん見聞録
2016/04/23
シーラじいさんは、疲れているのか、あるいは、泳ぎがうまくないのか、体を少し下に向けてのろのろと泳いでいたが、わたしの声がきこえたのか、止まって、こっちを見た。 ...
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シーラじいさん見聞録
2016/04/22
シーラじいさんは、マウじいさんの家に行くことにした。 マウじいさんを探すことができなかったので、気が重かったが、奥さんは心配しているだろうから、伝えることは早く ...
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シーラじいさん見聞録
2016/04/20
シーラじいさん見聞録 第1章(1) シーラじいさんは悲しかった。 その悲しみは、若いときに、いや数ヶ月前までできていたことができなくなったときに感じた、あきらめ ...
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田中君をさがして(1)
2016/04/05
ゴォー、ゴォーという音がしている。 ぼくは、何の音だろうかと、目を開け、耳をそばだてた。 雲が、ものすごい勢いで、飛んでいる。 雲は、何重もの層になっていて、層 ...
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田中君をさがして(2)
2016/04/05
ママは、花だけでなく、音楽も大好きだ。 学生の頃、コーラス部に入っていたのだ。ぼくが、生まれたときから、ずっと歌を聞かせてくれていたらしい。 しかし、ある日、車 ...
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田中君をさがして(3)
2016/04/05
パパの違うところは、人とうまくいったときにも、咳が出ると言った。たとえば、道を尋ねられて、うまく説明できて、その人が、お礼を言って立ち去ると、ものすごくうれしく ...
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田中君をさがして(4)
2016/04/05
いろいろ冒険小説を読んだけど、主人公の家のことはあんまり書かれていないか、冒険が終わったときに、小説が終わることが多い。主人公の家族は、どんな気持ちで、待ってい ...
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田中君をさがして(5)
2016/04/05
とにかく、知らなくてもいい言葉があるのは、パパには、納得できなかったが、使うのに注意しなければならない言葉があるのは、よくわかっていた。 パパの話では、それ以前 ...
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田中君をさがして(6)
2016/04/05
どちらにしろ、パパも、ぼくに、子どものときのことを言って、なんだかうれしそうだった。 こんなことでも、パパの役に立ったかもしれない。 あるとき、親戚が集まったと ...
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田中君をさがして(7)
2016/04/05
それを、大人になっても、わからない人が、なんと多いことかと嘆く。 また、パパの話では、注意しなければならないのは、「見る」ということは、ひじょうにむずかしく、人 ...