売り方

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復活ノート

「売り方」
前回、ダイエーの売上げが1兆円を切ったことをいいましたが、イオンも、4兆円近くの売上げでも、大きな赤字を出しているそうです。
組織が大きいと、他社の動向と目先のことを考えざるをえないので安売り競争に走るのですね。
そして、利益を出している企業、先行している企業の真似ばかりします(車のスタイルも、遠くから見ると区別がつきません)。
私たち中小企業が、それに巻きこまれると自滅の道を進むだけです。
ここで少し落ちついて考えましょう。
デフレになると、給与生活者(同じ収入があるとして)や年金生活者の懐(ふところ)はあたたかくなります。物価が安いからです。
しかも、人は、景気に左右されずに、自分の消費行動を取りたいのです。つまり、生活レベルを落としたくないのです。
村上春樹の本が売れているということです。別に本の値段がデフレバージョンになっていなくても、評判になっていることもあって、「本を買う」行動に出るのです(「こんなときに本など読む余裕はない」と思う人は、景気がよくなっても、そう思うでしょう)。
また、夕方になれば回転ずしや安いファミレスの駐車場には車が溢れています。外から見れば、家族連れでいっぱいです。
家族団欒ということもあるでしょうが、太りすぎで悩んでいても、食欲に負ける人がゴマンといるということです。
だから、納豆、キーウィー、バナナ、最近ではアボカドなどでダイエットができると聞けば、日頃の食事以外に、それらを取るのです。
飲食店だけでなく、サービス業でも、そこが入る不動産業でも同じことです。
もう一度整理すれば、デフレになれば、実質の収入が増える人がいるということと、誰でも生活レベルを落としたくないということを忘れないようにしてください。
そして、安売り以外の売り方を考えることです。「仕方がない」は禁句です。
そういう人は、景気がよくなっても、流れに乗りきれずに、「後塵を拝する」人生を送ることになります。
それは、規模のことをいっているのではありません。しっかりした経営哲学を持つことができないということです。
自分の目がぐらつかなければ、どんなことが起きても、次の行動が取れます。