失敗

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復活ノート

「失敗」
10数年前、雪印が食中毒や牛肉偽装事件を起こしたとき、「最近は大手企業の謝罪が増えた」と言った気がしますが、それは止むことなく、今も続いています。
しかも、今までなかったようなことが原因です。ベネッセをはじめとする大量の顧客情報の漏出もそうですし、マクドナルドの事件もそうです。
どちらも被害者のようなことを言っていますがそうでしょうか。
私が事業をしているときも、仕事柄、新生児の情報がほしくて、名簿屋から買ったことがあります。医者や高額納税者の住所は高いとか言っていました。
当時ベネッセに出入りしていた知りあいは、「ベネッセは、何らかの方法で日本中の全新生児の情報を持っている」と言っていましたが(真偽は保証できませんが)、それで、その人の仲介で、ベネッセに提携できないかと提案したことがあります。
それは頓挫しましたが、子供の情報という「ネタ」を取れないかと思う人間がいるのは、「蛇の道は蛇」のとおりです。
今回、出入り業者がまんまと盗んだということですが、プライバシーを守るための防御を何もしていないということです。
マクドナルドのことも、以前から週刊誌が指摘してきましたし(アメリカのPTAは、マクドナルドをはじめとするファストフードを子供に食べさすなと言っています)。
それでも、何らかの行動を取ろうとしてこなかったのは明らかです(中国企業が加害者とのことですが、アメリカ企業のグループです。つまり、中国が、何らかの意図で叩いたはずです)。どちらの企業も慢心していたのです。
今(10日午前11時)、台風11号の直撃を受けている事務所でこれを書いていますが、異常気象のように、幹部が薄い後頭部をテレビカメラに向けることは、今後も増えることがあっても減ることはないように思われます。
そうそう、スカイマークもすごいですね。創業者社長ではないと思うのですが、どうしてこんなことができたのかと不思議です。
社長をはじめとする幹部全員が、「考えが甘かったシンドローム」という「同じ穴の貉(むじな)」なのかもしれません。
「謝罪のおおとり」は理研でしょうね。知り合いのおばちゃんは、「すべてあの人の男たらしが原因」と断罪していましたが、それも含めて多くの原因が重なったからでしょう。
それにしても、「論文の天才」といわれた人が、どうして「愛弟子」の論文に目を通さなかったのかわかりません。
さらに、二人ともノーベル賞に目が眩んとか言われいますが、「下衆(げす)の勘繰り」は止めるとして、今まで取り上げた社長や研究者だけでなく、私たちも、何回も失敗してきています。しかも、同じ傾向の失敗をしてきたのではないでしょうか。
「同じ失敗をしない」と誓っても、同じ失敗をするのです。今の状況になった失敗もその一つで、しかも、その中でも大きなものだったのです。
だから、「これこれで倒産した」というのは、ある意味まちがいです。「小さな失敗から学ばなかったから、同じ失敗で倒産した」のです。
これからも失敗はあります。そして、小さな失敗から大きく学びましょう。大きな失敗はもうごめんです。