距離

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復活ノート

「距離」
11月ごろから、開業医の玄関には、「年末年始のお休み」という張り紙がありました。
あれを見ると、昔を思いだします。30年間、保育サービスの会社をしていましたので、
年末年始のスタッフの確保をしなければならなかったからです。
つまり、医者が、早々と休みを発表するのは、患者の便宜もありますが、自分の都合もあるからです。海外旅行だけでなく、国内のホテルでの長期滞在を考えているのです。
同行して、そこの子供の保育をするのが、私の会社の仕事です。海外へも行くことがありますが、たいていは観光地への同行です(時間が取れるスタッフは喜んでいました。かなりの時間に時間給がつきますし、子供の世話をしながらも、沖縄の観光を満喫できるのですから)。
もちろん、医者や家族も、昔からの患者に何かあっても、「ごめんね。知らなかった」ですむわけです。
当時は、私も、「全国展開をするぞ」とはしゃいでいたものですから、「儲かるかも知らんが、近所でちょこまかする仕事なんか」と、医者を軽く見ていました。
その後の私はともかく、医者も、ネットの活用で、かなり商圏を広がるようになりました。
私も、目と歯の老化に伴い、何軒かの目医者、歯医者を渡り歩くことになりました(内科も、2、3軒変わりましたが)。
こういうのを「ドクターショッピング」というらしいですが(「医者を買う」か)、ある意味仕方がありません。
私の印象では、目、歯とも、若者向け、老人向けがあります。目なら、コンタクトか白内障・緑内症か。歯なら、虫歯か、入れ歯かです。
どちらかが得意かを見極めるために、まずネットで調べるのです。近くにない場合は、少々遠くても、「ここだ」と思った医者に行きます。
それで、電車に小一時間に乗って通院していたのですが、失敗したようです。自分のウエブページには、「私はインプラントをしません。保険の歯が一番です」と書いていたのに、途中から、「18万円の部分入れ歯にしましょう」と来ました(最初に、「今は保険で2か所の部分入れ歯を、ゆくゆくは保険外で2か所の部分入れ歯を考えます」という希望を伝えていましたが)。
入れ歯で、100万、200万と出す人もいるそうですから(インプラントなら、4,500円かかる場合もあるようです)、悪徳とは言わないまでも、今の私には、18万円はとても用意できるお金ではありません。
年末には、私やその歯医者のように、何かと思惑が入り乱れますが、どうぞ、それに引きずられないようにしてください。
特に、「やっかみ」などが出てくると要注意です。最近あった漫画家脅迫事件やⅰPS細胞
捏造事件が度々起きた背景には、「やっかみ」があったようです。
当事者は、それぞれの専門家だったのですから(漫画家を脅迫したも者も、漫画の専門学校を出ていたと言います)、ある意味、自分の心に負けてしまったのです。
どんな時でも、社会や自分を距離をおいて見るだけでなく、距離をおいて感じることが大事です。
何が起きても、自分が流されなければ、かならず自分の最良の生き方が見つかるはずです。健闘を祈ります。