経営力=人を使いこなす

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復活ノート

「経営力=人を使いこなす」
ジェットコースターの点検費350万円が捻出できずに、廃業せざるをいない遊園地が続出しているといいます。
これは経営の基本経費だと思いますが、積立さえできない経営状態なのでしょうか。
企業の業績の業績が回復しているということが、毎年報告されていますが、他業種同様、遊園地などレジャー産業も格差が進んでいるのでしょう。
確かに、外資系のテーマパークと称する遊園地ができてから、誰でも知っている遊園地が次から次へと廃業しています。
動物園なら、旭山動物園のように復活できても、ジェットコースターのような機械で客を呼ぶ遊園地では、資本がなければどうすることもできないのでしょうか。
さて、生き残りに懸命に努力されている企業は多いと思いますが、「人を使うこと」を
もう一度点検されてはどうでしょうか。それが、経営の基本だからです。
ところで、30代が一番切れると、新聞に載っていました。
そうすると、「家(うち)の子が嫌いな生徒を別のクラスへ行かせろ」とか「クラブ活動で使ったユニフォームを学校で洗濯しろ」とか学校に要求する「モンスター親」とも関係するのでしょうか。
しかし、腹立ちまぎれに駅員を殴るのは、40代、50代が多いともいわれていますから、ようするに、現代は、すべての人間が、まわりの人間がわずらわしく、自分の道に立ちはだかる岩のように見える時代かもしれません。だから、思いっきり殴りつけなければ、進めないと思うのです。
そうならば、現代は、人間関係がない時代というべきかもしれません。
新聞に、ある老人施設の職員の投書が載っていました(朝日新聞7月13日朝刊「職場のホ・ン・ネ」)。
職場からは、「事故があったら自分で責任を取れ」という誓約書を書かされたり、入居者の前で脅されたりするという内容でした。
企業の中にも、人間関係が不在のようです。私たち経営者は、社会の人間関係まで手に負えないとしても、自分の会社の人間関係は作らなければなりません。
確かに、経営者と社員は立場がちがいますから、思いもちがいます。
「こんな忙しい職場は続けられない。チャンスがあれば、どこか他へ行きたい」と思っている社員もいるでしょうし、「社員には、高い給与を払っている。それで、妻子を養い、家まで建てたじゃないか。わしに感謝こそすれ、恨まれる筋合いはない」と構えている経営者もいるでしょう。
しかし、流れに任せたままにしていると、人間関係が希薄で表面的になってしまいます。
怠惰、事なかれ主義、そして、内部告発なども生まれてきます。
内部告発は、他社との競争に負けるより、さらに悪い結果になるのは、昔から見てきたとおりです。
「マンパワー」という言葉には、経営者は魅力を感じます。それは、一人一人の力ではなく、人間関係のことなのです。それは、経営者の「人使い」の能力で生まれます。
先ほどの投書の最後には、「介護福祉士の仕事を続けたかったが・・・」と結ばれています。
本人は、まだ20代の女性らしいですから、職場を変えればあきらめることはないでしょうが、その情熱をどう生かすかが、経営者がやるべきことです。