経営目標

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復活ノート

「経営目標」
「一国一城の主」になるためでも、勤めが苦手だからでも、あるいは、リストラされたためでも、商売が軌道に乗ったときの安堵感は心底ほっとするものです。
この間の3年、5年に、多くのことを経験して、一人前になったと思うようになります。
しかし、最初の態度をなくさないでください。成功したことによって、世間や自分を見る目が曇る場合があるのです。
たとえば、自分の経営手腕を過大に評価して、人が指をくわえている間に、誰かが真似をしても追随できないぐらいの差をつけてやろうと思う人もいるでしょう。それが命取りになることもあります。
私の場合も、「少子・高齢化」を目前に控えて、証券会社などが、今後どの事業が有望かを見て、私の会社にアプローチしてきました。それで、舞いあがってしまったのです。
せっかく、人生を賭けて作りあげてきた会社を、「投資」などという甘い蜜に飛びついて、人に取られたくないという思いがありました(ある上場会社から、グループに入らないかという話もありました)。
また、ある親しい人が、ベンチャーキャピタルと提携したのですが、経営内容、経営者の資質なども問われる「しんどさ」を聞いていました(ベンチャーキャピタルには、返済義務がないのですが、リターンが求められます)。
それなら、証券会社などの専門家からお墨付きを得た「介護サービス」の全国展開を、一人でやろうと決めました。
しかし、経費はどんどん経営を圧迫するようになり、経理を任せていた妻からは、「どうしてそんなに広げる必要があるの?」と何回も言われたのに、聞く耳をもたなかったのです。
みなさんは、日頃から、何のために事業をするのかを考えておいてください。
また、いざというときのために(経営資金が不足したときだけでなく、資金さえあれば、有利な買物ができるというときにも)、手堅い経営、つましい生活をして、資金を貯めてください。今は、どこも、そうそう金を貸してくれないのですから。
どんどん事業を拡大して、家族を幸福にしたいというのが夢なら、ブータンの「国民幸福量(GNH)」の憲章を読んでください。
「目的と手段を混同するな」、「経済成長(私らには、売上げ)は、国家(個人)の目標にしてはならない」などと書いてあります。
しかし、それは負け犬根性だ。成功して、家族を、放射性物質がない国へ避難させることが夫の、父親の務めだと反駁する人もいるしょう。
小さな失敗であればいいのですが、大きな失敗であれば、事業だけでなく、家庭を壊してしまいます。そうなれば復活はむずかしくなります。拡大路線の中で、それがあるのです。
今は自重すべきです。特にハンドルをもつと人格が変わるという人は要注意です。
会社は異次元ではなく、人生の一つの場所であることを忘れないでください。