
保守
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復活ノート
「保守」
突然ですが、世界の飢餓人口は10億人近くいると言われているのに、日本は、「飽食の時代」と言われたときとそう変わらないようです。
社会には国内品、輸入品にかかわらず食料はいくらでもあるように思えます。
さらに、珍しいものがほしいのなら通販が控えていますし、コンビニは24時間開いています。後は余裕があるかどうかだけです。
食料自給率は低いから捨てないようにしようと言われても、スーパーやコンビニなどは時間が来たら処分することをやめません(ただ、「低い食料自給率」という言葉は、役人が天下りするために使っているだけで、日本の食料自給率は80%近くあるという専門家もいます)。
テレビでは、グルメ番組や大食い番組が人気でそれを観た人は、あれを食べよう。この店に行こうと考える毎日です。
その結果、どう見ても食べ過ぎと思える人も多いですから、「飽食の時代」をあらわしているようです。
だらか、テレビでは、健康番組も増えています(もちろん、薬などを売りたい企業が競ってスポンサーになります)。
そして、「飽食の時代」の真打がサプリ(メント)ではないでしょうか。食べすぎでも栄養の補助でもサプリは欠かせない人がいます。
これも流行があります。その原因は「さらにすごいものが出てきた」というよりも、「サプリは毒にも薬にもならないもの」だからかもしれません。
「健康は命より大事」で、口にするものに関わる人は、生き残るために消費者以上に流行に敏感になるでしょう。
しかし、頑固に一つのものに取り組んでいる業者がいます。亀田製菓です。
主力の「ハッピーターン」は、今も根強い人気がありますが、それには製品に対する態度です。
あられは専門でしょうが、例の「パウダー」は相当研究したはずです。そして、パウダーが外れないように、両端をくるっと巻く「キャラメル結び」を採用して、しかも、飽きられないように、パウダーの濃さも調整しているのです。
つまり、一袋の中に数個だけ味の濃いのを入れていると聞きます。それで、食べるリズムが出てくるのです。もちろん、味も何十種類とありますが、基本は、
味だけでなく、食べる人の指向についても研究が生かされているのでしょう(中心になる味以外は食べたことはありませんが)。
つまり、口に入れるものには流行はありますが、食べることそのものは保守的なものです。お菓子でも、それを忘れないようにすればヒット商品を生むことができるのです。
昔の田舎の食生活が体にいいと言われますが、そうすることはものすごい努力がいります(今の沖縄の若い人の健康はかなりひどいようです)。
食べものだけでなく、今の時代で保守的なものを追求することは自分のビジネスを成功させる方法の一つです(保守的な政治は払い下げですが)。