新しい兼業農家出でよ

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復活ノート

「新しい兼業農家出でよ」
テレビ番組は視聴率が命ですから、視聴者が関心のあるテーマをいつも探しています。
それで、世界不況による就職難・派遣切り、地球温暖化、食料自給率などのキーワードを結んでいけば農業に向います。
そして、農業で大儲けしているドキュメンタリー番組が増えるという次第です。
今また、アメリカのシンボルともいえる企業が破綻しているのを見れば、世界経済は、まだまだ不況を脱することはできないでしょう。
しかも、どこかの国が、核という危険な花火を暴発でもさせて、自国だけでなく、敵対国や友好国にでも被害が及べば、世界経済は止まってしまいます。
そうなれば、工業製品を輸出するために、農産物を輸入する日本にとっては兵糧攻めにあいます。
自民党が進めている減反政策も見直さざるを得なくなるでしょう。何が起きても、米があればなんとかなるのですから。
ところで、テレビ番組で、「数千万円の収入の農家」などと出ますが、それは年商であって、年収ではありません(昔、お見合い番組というのがあって、「5000万円の漁師」というのも、4分の3以上が燃料などに消えます)。
現在も米だけで食べていける農家はほとんどなく、何か一つの野菜にしぼるなどの戦略がいります(先日は、商品にならない野菜を「カット野菜」にして利益を上げている農家が取りあげられていました)。
朝星・夜星で働くというだけでは、サラリーマンの収入に及ばないでしょう。
私の知っている人は、酒米を1町歩(3000坪)作っていて、ある酒造メーカーと契約していますが、年間50万円にしかならないそうです(しかも、そこから耕運機の燃料代などがいります)。
また、普通の米なら、「作れば赤字」というのが現実ですが、田んぼはほっておくと死んでしまうので、それを防ぐために稲を作るというのです。
アメリカの自動車産業が壊滅状態ですので、日本のメーカーは生きのこることができるでしょう。
それは、つまり工業製品を輸出して、農産物を輸入する構造は変らないということです。
個人から言えば、何が起きても、食べるものに困らないというのは、何事にも換えられない安心だと思いませんか。
そこで、家庭菜園ではなく、米も作る「新しい兼業農家」を提案しませんか。
結論だけを言えば、そこが作った野菜も買います。米も買います(米は、これから「大化け」します)。
田んぼや畑は、以前にも提案しましたが、先祖伝来の土地は売りたくないが、貸すのはかまわないという農家はいくらでもあります。
ロハス(健康で、持続可能な生活)。それは地球にとっても、個人の家計にとっても必要です。