親戚サービス

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復活ノート

「親戚サービス」
辞書で、「家庭」を引くと、「家族が一緒に住む場所」としか書いてありません。
それなら、家庭とは家族関係のことです。
また、何事にも限度いうものがあって、「家庭」=「家族関係」にも当てはまるはずです。
家族関係が強かったら、どんな困難にも負けない家庭ができるし、弱かったら、すぐに家庭が崩壊します。
この数年家庭をめぐる事件が頻発しているのは、経済的困窮、介護など、「家庭」=「家族関係」の標準的限度を超えるものが出てきたからでしょうか。あるいは、それらに立ちむかう家族関係の力が弱ってきたからでしょうか。
どちらにしても、その背景には家族一人一人の孤立、家庭の孤立があるような気がします。
しかし、人は家庭以外に行くところがありません(離婚したり、家出するのも、自分が求めている家庭をもちたいからです)。
ビジネスは人が求めているものを供給することです。そこで、家庭を支えるビジネスを考えました。
極端に言えば、見も知らない家庭同士を親戚にするのです。
困ったら、家まで駆けつけて、相談に乗ってくれます。そんな親戚が何十軒とできたのです。人生経験豊かな長老の話は家族を救ってくれます。みんなこの前まで全くの他人です。
こんなことができると思いますか。
この数年、長女と次女が結婚して親戚ができましたが、この場合、冠婚葬祭でのつきあいだけですし、相手がちがっていたら、親戚もちがっていたわけです。
「遠くの親戚より近くの他人」といいます。これは、地理的なことより、気持ちのありようを言っているように思います。
親戚づきあいは、あたりさわりのない表面の下に、誰が出世したか、誰がいい学校に入ったかという競争が渦まいていて苦手な人が多いのです。ましてや自分の家庭の苦境などを話すことはできないのです。
気心がわかっている友だちなら、なんでも話せるが、それにも限度があります。
「近くの親戚」サービスと言ってもいいです。
最近「養子縁組」の事件があったばかりですし、新興宗教とまちがわれるかもしれません。
しかし、今ほど家庭が必要な時代はないような気がします。
「おじさんに話を聞いてもらおう」と言える人はどんな困難も乗りこえられると思います。
いろいろ問題を抱えていても、EUのように国同士が一つになろうとしているのです。
たかが家庭同士ぐらい。