商人魂(2)
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復活ノート
「商人魂」(2)
前回は、この状況は、戦後何もかも壊滅したとき以来といいました。
どの企業も、競争するというより、生きのこるためにどうするか必死です。いかに効率をよく物を作るか、人を動かすかが緊急の課題です。
つまり、安くすぐれた材料をどのように調達ですか、少ない人材でやりくりしていくかということです。
だから、仕事を求めている人が多いのに、企業では人手不足の状況なのです。
企業努力と売上げとの忍耐レースです。それに耐え切れなくなると、偽装などに走る企業が出てくるのです。
私の観察では、偽装などで摘発される経営者は、私利私欲というより、会社経営につぎこむ資金を捻出するためにそうしたと思います。
そういうことをするのは、古い歴史を持つ企業ばかりです。経営者が(創業者であっても、2代目、3代目であっても)、今の状況に耐えきれなかったのです。
「あせり」が、なにもかもなくさせてしまったのです。
復活をめざす私たちは、社員をリストラする気苦労はないし(これはど辛いことはないのに、恨まれることが多いのはご承知のとおりです)、「小回り」という経営者が一番悩むこともしなくていいのです。
つまり、私たちには、ゴルフなどのハンディが与えられているのです。
しかも、このハンディは、従来の企業にとって並大抵の重石(おもし)ではありません。必死に持ちこたえている企業は、冒険をしないばかりでなく、縮小しか考えていないでしょう。
今から事業をはじめたい人にとって、これくらい恵まれたチャンスはありません。
どんな事業をはじめても、邪魔をする者はいないし、人材もたっぷりあるのです。
それなr、どんなビジネスを始めるべきか。人が生きていくための衣食住の基本を見てください。そこにビジネスチャンスはあります。
先日、年配の女性が、「友だちと何かしたいねと話をしている」と言っていました。
聞くと、「東京で主人と事業をしていたけど、主人が交通事故で亡くなったので、会社を畳んだ」ということです。
右往左往している企業を見るにつけ、虫が騒いだようです。きっと、そういう人も多いことでしょう。
従来の企業が太刀打ちできないような状況ですから危険も多いはずですが、「自分なら、ビジネスを成功する自信がある」という人に、少しアドバイスを。