今年のお言葉(1)
今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~
「今年のお言葉(1)」
年末は気忙しいもんやけど、最近は年中気忙しい感じやな。特に神戸や東北で地震が起きてから、近々もっと大きいのが来るとゆわれるようになったけど、まさか自分があんなことにはならへんやろと思うていても、何か落ちつかへん。
それに、物事が思うように進まへんこともあって、気を張りつめていないと、「もうどうでもええわ」となるような気がする。
とにかく、今年を振りかえると、自分にも、身内にも特別のことがなかっただけでもよかったと思うべきなんやろやろけど、自分は何にもしてへんからから、何にも起きへんかったわけやと、「申しわけありませんでした」と頭を下げる人をテレビで見ながら思う今日この頃ではあります。
今年は、今年もゆうてもええけど、そんな場面をよう見る。「謝ってすむなら、警察はいらん」とゆう啖呵があるけど、警察より客離れがこわいやろ。
しかも、ほとんどが、「ちゃんとしていたんですが、失敗しました」ではなくて、いわゆる「偽装」で、「ごまかしていました」や。
プロ野球のボールからはじまって、JR北海道、視聴率(計算方法が偽装らしい)、そして、「偽装食材」を通りこして、都知事問題と続く。
「5000万円は、便宜を図った見返りちがうんか」と追及されているが、「偽装ちがう、借りただけや」で突っぱねるんやろな(目は一重を二重にした偽装で、脚もシークレットブーツで偽装しているとかゆわれているけど)。
食品偽装が一番派手やったな。毎日毎日、ま~んまかまかまんまんまと出てきた。
「メニューに書いてある食材よりも安いもんを使うてました」やけど、どこかの会社が募集した川柳に、「伊勢エビじゃなくて、ニセえび」とあったけど、世の中はあんまり怒ってへんようや。どこかの国のように、「特製料理が毒性料理になったわけやないからな(これ、ぼくのオリジナル)。「高級レストランで食べた」ゆう満足感があったはずや。
最近、近畿大学の養殖マグロが人気で、梅田の次は、銀座に店を出したようやけど、仕入れが間にあわなくて、こそっと天然もんを使うても、「偽装」とゆわれるのやろか。
金儲けのために偽装するんやろけど、成型肉を作った、いや、作らされた人が自殺したのは気の毒や。
頭を下げて、禿げた頭頂部をテレビで見せるのは、仕事とはいえ、辛いやろな(必ず18秒間頭を下げることと決められているそうやで)。
さらに、追及されても、「知らんがな!」(映画の井筒監督は天下一品や)とケツをまくるわけにいかんしな。
あの姿を見ると、10年前の自分を思いだす。あちこちで謝ったがな。
手塚治は、虫プロをつぶしたとき、債権者会議が行われたホテルの客室で漫画を描いていたそうや。
スタッフが飛んできて、「債権者が、(手塚が)頭を下げろと騒いでいます」とゆうたそうやけど、「ぼくは漫画を描くことしかでけへんから、行かへん」と答えたそうや(天才はちがうわ)。
沖縄の基地や原発でも、偽装や秘密がいっぱいあるのとちがうか。「テロが起きて人間が死んだらどうなりますか」と、どこを見てるかわからん目で脅す政府の人間がいるけど、何が行われようとしているかわからんほうがこわいわけや。
とにかく、「嘘をついていました」ばっかりでは、腹もふくらまへんし、ちと寂しい。
他人に多少嘘をついたり、大げさにゆうのも、大人の生き方やけど、自分に嘘をつくのは、せっかくの人生を台無しにしてしまう恐れがある。次回は、そのへんを。