イタコ(1)
今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~
「イタコ」(1)
最近、プロレスの人気がないそうやな。客が入らんと場外乱闘が始まる。そうなると分裂や(アントニオ猪木は山師そのものやから、金が入ると、全部訳のわからん商売につぎこんだそうやけど全敗や。2年ほど前も、「病気がわかる機械を作った」ゆうて記者会見をしていた。唯一大儲けできたタバスコを輸入する権利も売ってもうて、今は、どこかの店に入って、タバスコが置いてあると、お付きのもんが隠すらしいで)。
そうゆうわけで、今や大阪プロレス、みちのくプロレス、沖縄プロレスなどの地方団体だけでなく、K-1とかプライドとかの総合格闘技とゆわれるもんもいっぱいある(それぞれ細かい規定があるようやけど、ぼくには、どれも、「八百長」の仕方のちがいにしか見えんけど)。
ところで、女子プロレスは今もやっているのやろか。ぼくの子供時代は、7時台、8時台にテレビでやっていた。女子プロレスラーの間に男の小人が、ちょこまか出てくるのや。
昔、親がときたま買うてきてくれる焼そばは、新聞紙に包んであった。なんでも、「垢抜け」していくのは世の常やけど、その後、障害を持った人を、「見せもん」にしたらあかんゆうことで、テレビから消えていった(せやけど、そうゆう人の仕事がなくなって苦労したとゆうことや)。
そして、「放送禁止用語」とゆうグロテスクなもんが残った(それについてはまたゆいたい)。
もう一つ、恐山のイタコもテレビから消えたな。せやけど、今は髪の毛の黄色いのや、1貫目ほどの指輪をしたのや、あんなに太っていたら長生きでけんやろゆうのが人気があるようやけど、やっていることはいっしょや。
「イタコの口寄せをテレビでしよう」と考えたのは誰か知らんけど、あれはおもろかったな。赤木圭一郎やマリリンモンローを、あの世から呼び出して、「んだ。ぐるじー」とか「どっちゃ行ったべがわがんねー」とかイタコが苦しそうに答える。
「なんでズーズー弁やねん」と子供心に思いながらも、痛かったやろな、苦しかったんやなと同情してくる(井上ひさしの「吉里吉里人」でもズーズー弁が標準語やから、あの世もそうかもしれんしな)。
今のようにネットがないから、呼びだされる有名人の情報が少ないから、当たりさわりのないとゆうか、本人はそう思うているやろなとゆうことをゆうしかない。
今も絶対そうやと思うけど、子供とゆうもんは、親をなくすと、「生きているときに、こうしておけばよかった、ああしてやればよかった」と後悔するもんや。
生きているもんを慰めるのが、イタコのもともとの仕事や。目が見えない女の人が長い修行をして一人前になるらしい(精神科の医者でも、免許を取っても最初は使いもんにならん)。
それを、赤木圭一郎やマリリンモンローを出してくれなんてゆうから、「おちゃらけ」になる(あの3人も別に超能力を持っているわけやない)。
ぼくも、誰かに呼びだされたらなんてゆうんやろ?
「いづか返すっちゃ。ちょっと待ってけろ」とかゆうのやろか。「地獄の沙汰も金次第」とゆうから、向こうでも苦労しているようや。
地獄に行くと、7日に1回沙汰(裁判)を受けるんやで。それも7回や。その都度裁判長が変わって、最後の裁判(49日目)の裁判長が閻魔さんと決まっている。
今日(きょうび)、裁判員制度ができているかもしれんしな、なんぼか包んだほうがええのやろか。
それはともかく、今度が大物の裁判が始まるらしいで。マイケルジャクソンとゆう名前らしい。