ウイルス

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「ウイルス」
「鶴は元々首長鳥とゆうてたが、オンがツーッと飛んできて、浜辺の松へポイとまった。あとへさしてメンがルーッと飛んできたさかいにツルになった」とゆうのは、落語で隠居が町内のオッチョコチョイにゆう「でたらめ」やけど、最近はツーッと飛んできて、ルッと死んでしまうことが増えた。
また鳥インフルエンザやな(口蹄疫のときもそうやけど、その一帯の牛や豚、鶏を絶滅させるしかでけへんのか。牛や豚は気配を感じてものすごう抵抗するので、担当者は、それで頭がおかしくなるのやて)。
ぼくがいるとこでは、ツルは見いひんけど、サギやアオサギはよう飛んでいる。
田んぼなどにいる姿や振る舞いはほんまに優雅や。えさを探しているのやろけど、デパートの福袋に押しよせる人間のおばはんのようにあわてるふうでなく、この世には食べることより大事なもんがあるゆう雰囲気がある。
この前、テレビで、北海道のタンチョウヅルをやっていたけど、決まった時間にえさをもらっているやけど、寝るのは川やった。水のほうが、空気より冷めにくいからやろけど、寒さを防ぐために嘴を羽に突っ込んでいるその姿はショックやった。あの気高いツルがホームレスやった(大阪城公園の青テントを思いだした)。
どあつかましいカラスでも、山に家があり、子供が待っているとゆうやないか。
それなのに、こっちが恥ずかしくなるぐらいの気品があるのに、家もなく、川で寝起きしているのや(「おいたわしや。じじいめが必ずお家再興を」と涙ぐみたくなる)。
「掃き溜めのツル」とゆうが、今、そのツルが、掃き溜めによって被害を受け、またどこかで加害者になってしまうようになった。
「オンが、ツルーッと飛んできたので、メンは、なんもゆわんと飛んできた」ゆうのがオチやけど、ツルなどの野鳥は、なんもゆわんと運命を甘受しているので、ぼくが、代弁することにした(人間は、「覗いたらあかん」ゆうても覗くから、あんまり信用されてへんやろけど)。
人間と牛や豚、ツルなどとの間には、子供がでけへんけど(どう見ても母親は豚やろゆう人間がいることはいるけど)、ウイルスは行き来しているからややこしい。
早くジェノサイド(大量殺戮)をせんようなクスリを開発してほしいけど、人間同士の間の、ウイルスのような力はどんどん広がっているし、止めることもでけへん(まさにインフルエンザやな)。
その中核になるのはネットや。これで、つぶれた国やつぶれそうな国が出てきている。
ウィキリークスの創始者が、「国の権力が大きくなりすぎている」とゆうていたけど、ネットがあるから、不正を暴き、国民が一つになれるのや。
このインフルエンザに耐えた国だけが生きのこれる(ネットを遮断したり、ネットを見たりした国民に強制労働をさせる国があるけど、時間の問題やな)。
日本は、そうゆうことはしないけど、外国と接触することは慣れてへんのが弱点や。
ヨーロッパでもアジアでも、他の民族が来て支配する、また別の民族が・・・ゆうのが歴史やろ。
このままやったら、「ビンボー人のぼっちゃん」として世界から馬鹿にされるだけや。
これからは、アメリカとかの他人(ひと)から聞いたことでなく、自分が出ていって相手を知ろうとすることや。
これは個人もいっしょやで。なんとなくいややと思うていた人(自分の中のいややと思うていたとこも)ともウイルスを交換することや。
あ森本レオもゆうているやろ、「若い女性と仲良くするのは異文化交流や」て。
ええ話をしているのに、いつも最後はこれかてか。ぼくのウイルスは強毒性のH型なんやろな。

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