縄張り(3)
今日も、ムーズがやってきた~きみと漫才を~
縄張り(3)
「まだ縄張りかい」とゆわれそうやけど、気になることが起きているので、もう一回だけな。「この世は、ムーズの種は尽きまじや」と思うて聞いてな(ぼくも、あきたけど)。
例の構造計算偽造事件や。「東京の真ん中で、『130平米のマンションが6000万円』ゆうのは、べらぼうに安いやろ。こんなんつかまされたほうが悪い。かにの解禁日に、かにの食べ放題がアルノハ、冷凍もんにきまっとる。探していた中古車が、相場より安いのは、廃車寸前やからやゆうのは、すぐわかるはずや」とゆう声も聞こえる。
しかし、いろいろな業者が、「うちは犠牲者や。悪いのは、あそこや」ゆうて、「チン○の蹴りあい」をしているけど、買うたほうは、6000万でも、住宅ローンの金利を入れたら、1億2000万は返えさんとあかん。
これも、冬なのに、「みんみん(民民)」と鳴く「小泉」ゆう「せみ」のせいか。
それはともかく、縄張り意識を隠すのも人間やけど、縄張り意識を出すのも人間やとゆうことを書くわ。
あのマンションシリーズは、5年間ずっと、優秀章を取ったらしい。しかし、プロが、柱と梁(はり)の具合を見れば、こんなんあかんとすぐにわかるらしいのに、「縄張り」を作って、ええマンションやからと、表彰する。買うた人は、これにだまされたような気がする。
ぼくがかかわっている介護事業もそうやった。まず、旧厚生省が、経済研究所を使うて、介護ビジネスは、10兆円以上の市場や、20世紀最後のビッグビジネスやと、アドバルーンを上げた。
そして、今、不払い問題を起こしている生命保険会社や介護ベッド会社が、縄張りを作った。「うちに入らんと、介護事業はでけへんで」と、年会費を、10万から、20万、50万と吊りあげていった。
東京の役所(なんとか省とゆう名前がついているとこや)のまわりには、役人を巻き込んで、縄張りを作ろうとする人間がたむろしている。そして、補助金を、どう取るかばっかり考えている。
そのくせ、「大阪の人って、お金の話しかしないよね」とくる。もちろん、役所が、大阪にあれば、東京より、もっとえげつないかもしれへんけどな。
こんなもん、なんぼでもある。「カー・オブ・ザ・イヤー」や「レコード大賞」なんかも、審査員の取りこみは有名や。医師会、建設協会なども、縄張りを作って、権益を守る、いや、権益を作る。
しかも、役人は、天下り先を見つけんとあかんから、法律で、縄張りを固める。ぼくは、それを、目の当たりにしてきた。
「人間は、縄張りを作る動物である」ことを忘れず、商品でもサービスでも、自分の目で、探すことが大事や。とりあえず、「何とか協会」、「なんとか賞」には、気をつけてね。