警察24時

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「警察24時」
誰か道に倒れている!すわ、轢きにげかてなことで、警察が動き出す。
それから3ヶ月、ヘッドライトの破片、塗装の色を手がかりに捜査が続く。
ようやく容疑者が割りだされ、早朝、その家に向う。同行の記者は、ひそひそ声で、「まだ容疑者は寝ているようです」とマイクにささやく。
そして、ピンポーン。「警察です」とゆう声が聞こえる。
しばらくして、まわりの風景がぼかされた画面の中を、これもぼかされた手錠姿で容疑者が出てくる。
また、飲酒検問では、警官が、「ご主人、ちょっと降りてもらえますか」と窓越しにゆう。
男は、「今女房が腹痛いゆうているから、すぐ帰らんとあかんねん。用事があるんやったら、後で行くから、ちょっと通らして」としどろもどろに答える。
「それはたいへんや。すぐに用事すませまっさかい、すぐ来て」と、警官も慣れとる。
すったもんだで、その後は、「どれくらい飲んだんや」となる。
テレビの「警察24時」はえらい人気らしいな。放送時間も夕食のゴールデンタイムやで。
確かに「今晩、『24時』があるから、早う帰るわ」とゆうのんもいる。
車をパクって、大阪から、オンナがいる京都へ行く15才の中学生が(オートマチックは便利なもんや)、パトカーの中で、「何でカメラがあるん?」と聞く。警官は、「『24時』や」と得意そうや。「えっ、あれ、みんなサクラちゃうん?」と大人顔負けや。
それくらい「24時」は、視聴者にも、警察にも、そして、犯人にもはおなじみの番組になった。
せやけど、この番組は、中学生が感じたとおり、なんか妙なところがある。テレビ局に協力するのは、警察にはいろいろええことがあるからやろ。裏金のこともあるし、リクルートにも役立つし、協力してくれる市民が減っていることもあるし。
何よりテレビ局が助かっている。テレビ局はどこも赤字や。今まではスポットが減ったとゆうていたけど、今度は番組提供をしてくれる大企業が降りだした。
困ったらペットかラーメンかゆわれていたけど、いつまでもそうわけにいかんやろ(ムツゴロウはどこへ行ったんやろ)。
最近、高額ギャラの福留を切ったけど、このままいったら、みの、タモリ、草野の仕事も減るやろ。
後には、映画の資金集めのために、どんなに安くてもやるタケシがいる(子供が多いからか、「ゴダイゴ」のタケカワは、若手でも嫌がる仕事もするそうそうやし、高感度の高い女優黒木も、どんなギャラでもCMに飛びつくと、広告代理店の人間がゆうていた。相場はあるやろけど)。
もう一つのヤジウマ番組で、安く上がる「大家族もん」も、作るほうは苦労があるらしいで。この前も、奥さんが家出したゆうて青くなっていた。
また、最近は、ガンや認知症もんがある(あれもヤジウマ番組ゆうたら怒られるか)。
まあ、なんやかやゆうても、としよりからテレビを取あげたら、たいへんなことになる。
ぼくは、毎日あちこちのとしよりの家に行っているけど、だいたい「ちちんぷいぷい」が情報源や。
「石田英司は、こうゆうとった」、「今出さんの予報では明日寒うなるらしいで」、「リンゴちゃんは、なんでもよう知っている。化粧は薄そうでも濃いけどな」てな調子や。
サラ金も景気が悪そうで、昔のように出してくれんから、今まで認めんかったパチンコ屋も受けるようになっている(テレビ局、芸能事務所、パチンコ屋の関係は昔からようゆわれている)。
どっこも生きのこりで必死とゆうことや。としよりはしゃないけど、若いもんは気をつけてほしいな。こうゆうときは、悪いことを考える人間が増えるからな。テレビもそこらへんの人間が作っている。

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