分かれ道

   { }

復活ノート

「分かれ道」
先日、トヨタやニッサンが、アメリカのモーターショーへの参加をやめることを決めました。どうせ売れないのだからという理由らしいです。
また、ホンダは、F1を撤退するとのことです。
連日、「ビッグ3」といわれるアメリカの大手自動車メーカーへの融資のニュースが流れています。
ようやく「つなぎ融資」をする方針が決まったようですが、「ビッグ3」は、すぐさま生産拠点を置くカナダにも、支援を求めました。
雇用と自動車文化を「人質」にして、なにふりかまわず「お金ちょうだい」という姿は、どこかの国に似ていますが、幹部が年棒何十億円と取っていたことや、環境への対応が遅れていたことへの不満が高まっているようです。
日本の自動車メーカーは、「派遣」から手をつけていますが、「給付金」などおいといて、個人に貸す制度を早急に作らなければならないでしょう。100万人が路頭に迷うといわれているのですから。
私たちの場合は、前回も言っていますように資金繰りをしなくてもいいうえに、既存の企業が危機の対応をしているのを「高みの見学」ができる立場にいます。

もちろん危機管理に失敗したからこうなったわけですが、復活しても、もう二度と失敗しないという思いで、今の状況を見ましょう。
肉屋の経営者がどんどん逮捕されます。今頃、寒さで体を震わせながら後悔しているでしょう。
私は、肉屋でも冷凍業者でもありませんでしたし、逮捕もされませんでしたが、テレビや新聞で報道されたことがありますので、彼らの気持ちはわかるような気がします。
しかし、「あくどいことをしてでも儲けてやる」という考えはなく、たいがいの不振会社の社長の同じように、なんとか社員の給与は払わなくてはという気持ちを強く持っていました。
私は、ここで別の道に足を入れてしまい、財産も、社会的・人間的信用も失ったのです(手を差しのべてくれる人がいて、自分の夢を見つけることができたのは幸運でしたが)。
今窮地に立たされている経営者の皆さん、思いつめると、視野や視界が狭くなります。一人で考えこまないで、ぜひ誰かに相談してください。
会社がつぶれることは世界の終わりではありません。ここをわかってください。
たとえ財産を失っても、寒い刑務所で長い時間を過ごすことを考えれば、「シャバ」で自由に動くことができれば、復活は必ずできます。