グッドウイル
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「グッドウイル」
ニューヨークの商店主は、「今年は、値下げ以外生きのこる術(すべ)がない」とあきらめているようです。
日本でも、連日のトップニュースで報道されていますように、「派遣切り」と称する経費節減が行われています。
若い派遣労働者が、寮を追いだされたら住むところがないと訴えていますが、親元はあっても、帰っても仕事がないということなのでしょう。
もちろん生活をするということは仕事の上に成り立っているからです。
MKタクシーが、1万人を雇用すると言いだしましたが、現実的なことなのかは不明です。とにかく世界ブランドがあわてふためいているのですから、その下の企業や労働者を救済する緊急の政策が必要です。
めでたくボーナスが出たサラリーマンも、買いびかえをしているようで、
知りあいの息子が、東京のデパートの高級紳士服の売り場にいるのですが、「たまに千葉あたりの成金が買うぐらいで、さっぱり売れなくなった」と嘆いているとのことです。
ところで、年末に店の油落しをしようと、ウエスにするための古くなった服を送ってくれるように、知りあいに頼んだのですが、今の私の状態では買えないようなダウンジャケットやカシミヤのセーターなどが入っていました。
連絡をすると、もう着ないからということでしたので、今は、めでたく私の「よそゆき」になっています(確かにバブルが続いているとき、「自分の服に1年に300万円も使っている」と妻に叱られましたが、そのときは他人が着たものなど触りたくもないという気持だったと思います)。
暖かい家があるということは幸せなことですが、暖かい服も、どこかに行こうかとなって、元気が出ます。
しかし、そんな服は、どこかの家のどこかに眠ったままです。
家のビジネスもいろいろ浮かんできますが、ここでは服を扱います。
着ない服を送ってもらうのです。それを家賃、送料分として少し負担してもらって分けるのです。
これのポイントは、「めぐむ」というイメージをいかに払拭して、「生かす」というイメージをいかにつけるかです。
この部分ではビジネスとは行かないでしょうが、ある企業のために汚れたイメージのある「グッドウイル(善意)」という言葉を、今こそ復活させるチャンスです。
復活をめざす私たちも、案外社会に不信感を持っていますので、「社会に入るためのリハビリ」という意識で、この運動をはじめませんか。
マスコミが取上げてくれれば、復活にとっては追い風です。