
立ちあがれ
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復活ノート
「立ちあがれ」
用事をしているときにテレビからものすごい叫び声が聞こることがあるでしょう。
何事かと観ると、エジプトの国民が、「大統領は即刻辞任せよ」とデモ行進している場面か、プロ野球のキャンプで、ファンが「ゆーちゃん」と、斉藤祐樹を追いかけている場面のどちらかです。
日本は平和ですね。しかも、日本の首相は、辞任を要求せずとも、自ら辞任します(1年で何人も代わるので、外国からまともに交渉してもらえないことになりますが)。
管首相の話では、苦しさに耐えきれずに辞任をするということですが、エジプトの大統領も、インタビューで、「30年もの公職生活にはうんざりしているが、今辞任をすれば、国が混乱するので、辛抱して9月まで辞任をしない」とのことです。
エジプトの大統領のほうが責任感はありそうですが、エジプトの国民はそう思っていないようです。
男は、野球の監督かオーケストラの指揮者にあこがれるそうですが(今ならサッカーの監督かもしれませんが)、自分の意思どおりに人が動くということがたまらないのでしょうね。
そういう意味では、日本の国の監督は、意思どおりに人(政治家)が動かずに、国民の失望を買い、エジプトの国の監督は、意思どおりに人(政治家)が動いて、国民の失望を買ったと言えます。
私たちの場合は、わずか数十人の社員を、しかも、相手は動こうという気持ちをもっていたのにもかかわらず、こうなってしまったのですから、大いに反省すべきです。
それはともかく、国の監督は国民の生活がかかっていますから、失敗は大きく批判されます。
アラブの世界では、「混乱した政治より強権政治のほうがいい」という考えもあるようですが、今回のことは、それにも限度があるということのようです。
国という組織は今後変わっていかなければ、グローバル化の中で底なし沼にはまっていくと言いましたが、一人の監督で国民の生活が破綻するというのではあまりに悲惨です。
エジプトのことはともかく、日本の場合、先端技術を伸ばさなくては言っているだけでは、経済は低迷したままです。ポイントを決めて国営企業を作るぐらいのことをすべきです。
そうすれば、産業だけでなく、雇用も増えます。
共産主義国家のようだという反対意見もあるでしょうが、それくらいしないと、若者の将来はなく、国民はますます疲弊していきます。
あなたも、こういうものを作りたいとおおやけにして、社員を募集してはどうですか。
もちろん、投資も受けます。そうして成功すれば次にかかるのです。国や民間が競争して産業を起こさなければ、「空白の何十年」を突きやぶることはできません。