食べものビジネス

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復活ノート

「食べものビジネス」
東海林さだおのように、「あれも食いたい、これも食いたい」のが、現代人なのでしょう。
そこで、「食べものビジネス」が大きく成長してきたのです。
しかし、以前から言っているように、組織に内在する「内部告発性」が発端となって、大きな食品企業が揺れています。
誤解を恐れずに言えば、私は、経営者に、「社員を信用するな」とアドバイスしたくなります。
「社員は、自分についてくるものだ」と信用してしまうと、何らかの理由で(たとえば資金繰りが苦しくなったときなどに)、何ふりかまわない「利益第一主義」に陥ったときに、内部告発を引き起こすからです。
社内における嫉妬や憎悪が、その引き金なることも説明しました。
そうなれば、途中で経営者が「反省」しても、もう手の施しようがありません。
また、メルセデス・ベンツ社は、顧客も信用していません。運転席や助手席の前のダッシュボードの上には、何も置けないように斜めになっています。ここに、何か置かれて、視界が悪くなって、事故でも起こされたら、イメージが落ちるからなのでしょうか(日本車の場合は、水平になって、何でも置けるようになっています)。
とにかく、企業でも、人でも、一度ついたイメージを払拭するためには、多大の費用と時間がかかります。
北海道土産の「白い恋人」も、関西の高級スーパーである「いかり」も、ブランド力はあっても、以前から売上げが低迷していたのでしょうが、今の苦境を乗り越えてほしいものです。
とにかく、食べものというだけで、マスコミも、世論も大騒ぎして、経営そのものに響くことは、食品企業はわかったことでしょう。
マスコミは、「人の命に関わる」という正義の鉄槌を下すのですが、それは、「もぐらたたき」のようですし、消費者は、「信用していたのに」という決まり文句が大好きですが、「安けりゃなんでもいい」という消費者もいます。
食べものほど、人によって、あるいは、家族によって、価値観がちがうものはありませんから、事業を考えている人は、「食べ物ビジネス」に挑戦したらどうですか。
「健康は、自分で守る」という視点から、組合形式も一考です。
「生協」は、売上げが低迷しています。その失敗を分析することも重要です。
しかし、伸びた要因もよく調べることです。「生協」の理念と実態の乖離(かいり)の中に、新ビジネスのヒントがあるかもしれません。
ただし、顧客が増えれば、大きな企業になるのですから、内在するものを忘れないようにすることです。