そのときのために

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復活ノート

「そのときのために」
今年も終わりに近づきました。
復活途上の経営者は苦しいこともあったでしょうが、学ぶことも多かったのではないでしょうか。
40年ほど前に会社を立ちあげましたが、当時は経済が成長していましたので、勤務時間と売上げが比例していました。
私自身は、何回も失敗しましたが、「ビギナーズラック」に恵まれたように思います。
今振りかえれば、他にすることがないので、他人がしないようなことでもがむしゃらにした結果だっただけですが。
ほとんどの経営者は、今回のような、二番底、三番底があるような不況を経験したことはないでしょう。
独り占めしている大企業でも四苦八苦しています。逆に言えば、私たちにとって、大きなチャンスでもあります。規模だけではやっていけないということですから。
タレントやスポーツ選手は、その活動で、みんなに勇気を与えないと口にします。
今日の新聞(12月20日)にも、中澤佑二(サッカー日本代表)のドキュメント番組の宣伝が載っていますが、「あきらめなければ夢はかなう」となっています。
若い人に心配かけて申し訳ないことです(ただ、私は天邪鬼で、応援している阪神タイガースが負けると、自分ががんばらなくては思う人間ですが)。
あきらめないか、あきらめるかはあなたの問題です。
そして、どちらを選んでも、失敗することはあります。
それに備えることも大事です。私の経験からいえば、日常生活をどう過ごすかが大きな要素です。
戦国武将も、毎日鎧兜で、いきりたっていたわけではないでしょう。
私は、24時間仕事のことを考えていると公言していましたが、確かに年に数回海外旅行をする以外、日曜日も仕事をしていました。
それが、家族と社員を幸せにする道だと思っていましたが、長年の間に、金に代表される物質主義者になっていました。
すなわち他人が乗れない車、買えない服こそ努力の証だと思うようになりました。
しかし、会社が破綻すると、何も残っていないので、虚無感は底知れなく広がっていました。
どうぞ、形のないものに喜びを感じる生活をしてください。それが、自分を支えてくれる場合があります。
それと逆になりそうですが、あきらめなくても、あきらめても、もし失敗すると、復活には資金がいります。管財人が入る事態になると、すべて召しあげられます。
もし、事業があやしくなったら、このへんから失敗したときの資金について考えるべきです。私でも、知りあいでも聞いてください。他人の経験も、大きな資源になります。