
ものまね
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復活ノート
「ものまね」
最近、テレビで「ものまね」番組に活気が出てきたように思いませんか。
荒牧陽子や福田彩乃などの女性タレントの天才ぶりが喝采を浴びています(ディナーショーも引っ張りだこのようです)。
その昔、「ものまね四天王」などに人気が蟻ましたが、マンネリが飽きられたのか、番組そのものがなくなりました。
現在、北島三郎や五木ひろしのマネで新境地を開いた「コロッケ」の一人勝ちのようで、千昌夫のように、「コロッケ」にマネをされて、お呼びがかかるようになったタレントも多いようです(野口五郎のように、短足で、鼻くそ食いとコケにされるタレントもいますが)。
そう考えると、声が似ているだけではなく、相手の長所、短所をデフォルメすることが、プロだということでしょう。
ビジネスではどうでしょう。ビールにも、発泡酒、第3のビール(最近は第4のビールもあります)、そして、ノンアルコールのビール(私自身は、これを飲むものの気持ちがわかりませんが)などの「ものまね」があります。
ユッケや生レバー(6月から禁止のようです)も、こんにゃくが「ものまね」をします。
最高級(!)の「カニかま」になると、見た目も味も、素人には、本物と区別がつかないといいます。車も、電気が、ガソリンの「ものまね」をします。
これらは、税金が高い、法律で食べられなくなった、元々高い、あるいは、ガソリンが高騰しているだけでなく、温暖化を防ぐためという理由で、「ものまねタレント」が集められたのです。
儲かるからマネしようという、どこかの国の十八番(おはこ)ではないのです。
去年の震災直後、医者から、「福島の工場がつぶれたので、今までの薬は出せません。ドイツのゾロ品ならありますが」と連絡を受けた人がいました。
調べてみると、「ゾロ品」とは、ジェネリックで、後からゾロゾロ出てくる薬という意味のようですが、本来は、ジェネリックが先行していて、特許期間が過ぎたから安いが、効能は変わらないはずです(そういう意味では、最新の薬が「ものまね」と言えます)。
それでは、原発はどうでしょうか。社会になくてはならない電気を作るために、水力や火力よりも安くて、しかも、環境を汚さないと思われていたのに(いざと言うときには、すぐに核兵器にも転用ができるという下心もあるそうですが)、こんなことになり、元通りになるまでには、何千年、何万年とかかるようです。たいへんな「ものまね」だったのです。
さて、既存の商品・サービスの(自分がしていても、他人がしていても)「ものまね」を考えることが、ビジネスで成功するポイントです。もちろん、安易に考えると、「にせもの」として拒否されます。
しかし、今ほど、「ものまね」が求められる時代はないような気がします。
それに応えるためには、「ものまね」ではなく、独自の考えがいるのですが。