真似

   {   2019/02/22}

「真似」
事業がやっと軌道に乗ったらこのまま続くことを誰でも望みますが、何らかの理由でそうはならないことも多いものです。
他人事のように言っていますが、私たちは全員経験してきたことです。
野村監督が言うように、「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」です(ただし、この言葉は昔の剣術書に書いてあるそうで、負けにはその原因があるし、勝ちにも負けてもおかしくない部分があったはずだという意味だそうです)。
まあ、結果を振り返ってわけですが、私たちには、「不思議の負けなし」コースを進んでしまったのでう。
「負けた原因は自分の資質だ」と言えばあまりにもおおざっぱで復活の参考になりません。
経営者の女癖が悪くても、順調な企業もあるでしょうし、石部金吉でも、倒産する企業もあるでしょう。
ワンマンでも成功する経営者もいれば、社員の意見を取り入れる経営者が失敗することもあるでしょう。
昔、松下幸之助や本田宗一郎の真似をしたら成功するかどうかなどと話したものですが、この際、経営者の資質はさておいて、事業の真似について話しましょう。
今をときめく「アマゾン」ですが、本国でもあの大統領が名指しで批判するぐらい大きな影響力を持っています(その男は人が儲けると腹が立つ性分のようで、しかも、自分は脱税でも何でもありで、今の別荘地も、売らなかったら海が見えないように塀を立ててやるなどと脅して安く手に入れたそうです)。
とにかく、アマゾンが本や雑貨などの店舗を根こそぎにするのは送料が安いからで、すぐに送料を上げろとアメリカの郵政公社に難癖をつけています。
確かにそういう面もあるようで、日本の市場ではさらに影響力が強いでしょう(私も、なるべく買わないようにしていますが、それでも、年に数回使います)。
要するに、アマゾンの元にすべての商品が集まっているからですね。
他の通販会社でも、アマゾンの真似をして大きくなっているはずです。
それなら、あなたもアマゾンの真似をしたらどうですか。「何でもかんでも」はやめて、商品をしぼる、あるいはネットの貸店舗サービスをするなど、真似は真似でも、あなたにしかできないことをするのです。
通販業は廃れないでしょうが、淘汰が始まるような気もするので、「何でもかんでも」はやめたほうがいいです(手に余るようになっては身を滅ぼします)。
気になるビジネスがあれば、球の中で真似をしてください。真似をして破綻した企業があれば、破綻の原因を調べることはさらに有益です。そこからあなたのオリジナルのビジネスが姿をあらわすはずです。来年もがんばりましょう。