
生きのこり
{ }
復活ノート
「生きのこり」
小学生の子供3人を持つ母親が言っていましたが、5人で、ファミリーレストランに行くと、2万円近くかかるので、とても行けないようです。
それで、たまに、計算が立つ「回転ずし」に行きます(子供と外食するのは、親にとって誇らしいものですが、寿司は、寿司米に驚くほど砂糖を使っているので注意が必要です)。
ファミレスは、一般の店より安くて品数が多いというイメージがありますが、もうそうではなくなったようです。
そこで、家族連れより、主婦の集まりにターゲットをシフトして、和風料理やダイエット料理などを出すようにしている店があります(逆に「炉端屋」が、「お子様メニュー」を作るので、飲みにいくと、子供が店内を走りまわって、落ちついて飲めないということになります)。
商店街が、シャッター街と化すのは、大型チェーン店に対抗できないからですが、チェーン店間でも、激しいサバイバルゲームが始まっているのです。
トヨタまで減収減益ということですから、経済は世界的に悪化していますが、復活をめざしている私たちには、チャンスがあります。
業態を変えたり、支店を減らしたりするためには、その費用や時間はたいへんなものですが、私たちは、それをする必要はありませんし、今の社会を観察する時間がたっぷりあるからです。
私は、花がない店やビジネスは生きのこれないと思っています。「花」とは、顧客のプライドを大事にすることです。「他の店でなく、おまえの店を選んだ」というプライドです。
食品偽装も、顧客のプライドより、自分の利益を優先する姿勢から起こったのです。
そういうことを続けていくと、売上げが減り、やがて廃業せざるをえません。
そうすると、競争相手が減って、他の店が喜びます。
いくら不況でも、髪の毛は伸びるし、腹も減ります。また、20年落ちの車でも乗らないというわけにはいかず、ガソリンがいります。
散髪1500円、ガソリン1リッター180円、オージービーフ100g200円の戦いです。しかし、人件費や仕入れ値を動かすことができません。
客のプライドに応えるためには、組織の力があるかどうかです。
「平社員やアルバイトを店長にして人件費を浮かす」ようなことは論外です。
多分、あれも、会社側は永続的に考えていなくて、業績が回復したら、それ相応の処遇をしようと考えていたのですが、それができなかったのでしょう。なぜなら、だれでも、睡眠時間が3,4時間しか取れない勤務の異常さに気がつくからです)。
私たちは、そんなこととは無縁ですが、客のプライドに応える組織を作るためには、一人一人の能力、意欲をいかに引きだすかです。しかし、これほどむずかしいことはありません。
経営者の資質も大事ですが、人を見る努力が一番です。
今ほどチャンスはないと思って、前向きに進みましょう。