ビジネスと広告

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復活ノート

「ビジネスと広告」
被災地だけでなく、福島原発にも、世界各国が救援の手を差しのべています。
もし燃料棒が溶けだすメルトダウンが起こると、「中性子爆弾」となって膨大な放射能が撒きちらされるといいます。
この地震や津波で、同時に静岡県御前崎市にある中部電力の浜岡原発がメルトダウンでも起こしておれば、もはや東京を含む首都圏には誰も住めなくなるというのです。そんなことになれば、本州の半分は機能停止となります。
民主党の渡部恒三が福島原発を誘致したなどと非難されていますが、元はと言えば、原発の危険性を訴えてきた科学者や市民の声を無視して、国が原発を進めてきたからです。
それにしても、(日本だけでないでしょうが)、現代文明は大きな危険とともにあることを思いしらされました。
とにかく、首都圏が残ったことは「不幸中の幸い」と言うべきですが、その「幸い」を生かして、新しい日本を作れるかが問われています(世界からは、救援の手だけでなく、「日本は放射能を垂れながしている」という声も出てきているのです)。
東京電力は、福島原発に7号機、8号機を作る計画を出したそうですが、「国敗れて山河あり」どころか、「国敗れて山河もなし」とならないか気がかりです。
「日本中が一つになって」、東北の人を助けようというのはすばらしいことです。
義援金や物資だけでなく、大勢のボランティアも入っているそうですから、阪神大震災のときのように、復興が早く進むことを祈ります。
また、「花見などは自粛せよ」などと言われているようですが、社会全体が沈滞すれば、復興の足を引っぱるのではないでしょうか。
「あの戦争よりひどい」と避難をしている老人が言っていましたが、西宮市に住んでいる私の叔母の話では、昭和20年ごろは西宮から神戸の建物が見えるほどの焼け野原になっていましたが、あちこちで、♪復興だあ~復興だあ~♪という歌声が聞こえてきたそうで、いつのまにか建物がどんどん建っていったとのことです。
今こそ新しいビジネスを始めるべきときです。この震災を契機に社会は変わります。その雰囲気を感じとったビジネスが成功します。
広告の評論をしている天野祐吉は、「こういうときこそ日常を取りもどさなければならない」と言っています。
つまりにぎやかでなければならないということです。ビジネスとその広告が復興には必要なのです。
また、彼によれば、「真面目な広告は不真面目である。だから、不真面目な広告が真面目である」とも言っています。真面目な広告は消費者に訴えようとしないからです。
そういえば、桂小枝が出ている桐灰化学のCMは昨年から元気がなく、雪山で遭難している坊主編が再度使われています。
私たちは、新しいビジネスを不真面目に広告して、社会に元気を与えましょう。