辛い話

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「辛い話」
今日も3人クビにしてやった。最近は毎日こんなことをしている。ふっふっふっ。
ゆうとくけど、ぼくは血も涙もない男やない。むしろ、気が小さいほうや(人に何かゆわれたら、すぐに「どうしよう」とうろたえる)。
せやけど、これのほうが性質(たち)が悪い。自分の気の弱さを振りきるために、行くとこまで行くことがある(凶悪な犯罪を起こした者が、「あんなことをするとは信じられない。子煩悩で、みんなにやさしいよ」と近所のもんがインタビューに答えているのをテレビで観ることがあるやろ)。
織田信長ほど残忍なことをしたものはいないとゆわれているけど、案外涙もろかったかもしれんで(スケートの織田信成みたいに)。
ぼくも、そいつらにひどい言葉を投げつけてやる。「おまえのようなものは即刻クビじゃ。屁理屈ばっかりこきやがって、思うように仕事をせん。しかも、無駄飯食いや。おまえの代わりなんか、なんぼでもいるんや。とっとと消えうせろ」とどなって、そいつを上にもっていく。
上にもっていく?そうやで。上にもっていって,アンインストールするんや。クビにするのは、ほんまの人間やのうて、アプリや。
せやけど、10年ほど前までは、ほんまにこんなことをしていたな。ぼくは、「最初は何でも飛びつくけど、すぐにあきる」とゆわれていたようで、確かに面接のときに「こいつはすごい。うちなんかへよう来てくれるな。30万円では安いわ」などと思うけど、数か月すると、「なんじゃ、これ」と思うと、早うやめさせてたまらんようになる。
それを逆手に取って、初っ端から遅刻して、「明日から来んでええわ」と会社から、つまり社長から言わせるやつがいる。
そいつは、すぐに監督署に行くから、1日で、1か月分の給料を稼げるわけや。それにひっかかったのは、ぼく以外にも、ぎょうさんいたようで、監督署の人間が、「こいつはあっちこっちでやってますよ。あんたもひっかかりましたか。でも、払わなしゃないですな」とゆうていた(世の中が景気のいいときの話や)。
その点、アプリは気が楽や。家庭はもってへんし、1分もあれば、採用即クビにでける。
アプリでも、社員のように、同僚と相性が合う合わんがある(合うたからとゆうて、別に飲みにいくわけやないけど)。
仕事せんでも、背後でごそごそ動いているやつもいる(設定の「アプリケーション」ですぐわかる)。
いいわけになるけど、アプリには、相性」があるようで、タスクキラー系のアプリを入れると、動かなくなるアプリが出てくる。これはどっちかをクビにせんとあかんわけや。
アプリに相性があるのやから、「好き嫌い」でできている人間=社員も相性のかたまりや。
「そんなこと当たり前や。仕事で結びつけるのが社長の仕事やろ」とゆわれるやろけど、「どうもすみませんでした」と謝るしかない。
まあ、アプリはクビにしても、他のアプリには動揺がないけど、社員の場合は、そうゆうわけにはいかん場合がある。
ぼくの会社は、女子社員が大半を占めていたから、これが、ぼくが会社をつぶした遠因やと思う(セクハラもあったようななかったような)。
もっとうまく人を使えばよかったな。「人を使うは苦を使う」とは、昔の人はようゆうたもんや(北朝鮮の若大将にも教えんとあかんな)。
もっと反省したら、「これはええ社員や」と思うたら、そっちにかかりっきりになったことや(えこひいきやな。これが一番まずかったか)。
前からいる社員はおもしろくなかったやろ。アプリでゆうたら、「ホーム画面においたろか。それとも、ステータスバーにしょうか」と猫なで声でゆうことか(女の職場やったから、本社のことは、全国の支店にすぐ伝わったようや。それに、2000人近い契約社員がいたから、そっちにも徐々に行ったやろな)。
さあ、これから、「ATOKのお試し版」、「美文字入門」、「GOOGLEのSKY MAP」に辞めてもらうか。
バッテリーの節約のためや。「また必要になったら来てな」と頼んどこ。
契約社員の問題は、今社会問題になっているけど、アプリはしゃあない。昔のように、会社をはじめたら、もうそんなことはせえへんけど。
それじゃ、乗換案内アプリを入れて、どこかの温泉に行くスケジュールでも作ってあそぼか。

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