似て非なるもの

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「似て非なるもの」
東北をどう再建するか、ぼくも復活コンサルタントとして、誰にも頼まれてへんけど考えている。
今度の震災で、漁業や農業だけでなく(野菜は売れないし、築地には魚が入ってこないし、養殖用の牡蠣のタネを買うている全国の漁師は頭を抱えているし)、世界中の車の生産にも影響が出ているらしい。
ぼくの知っている人にも、「福島のメーカーがつぶれたので、薬が入荷できません」と病院から連絡があったそうで、東北は、日本だけでなく、世界とも結びついているのや。
それで、まず東北の県を思いうかべようとした。青森、岩手、宮城、福島、山形と来たけど、東北6件とゆうはずやのに、もう一県がどうしてもわからん。
新潟は東北やないことは最近わかったし、長野は岐阜の隣や(岐阜なんて関西から日帰りドライブができる)。
物忘れに恐怖をおぼえているご同輩も多いやろけど、こうゆうときはすぐに解決して(恥ずかしくても人に聞いてでも)、切れたニューロンを結びつけんとあかんらしいで(固結びしてもすぐに外れても、何回もしいや)。
せやけど、あと1県を人に聞いたり、調べたりせんと思いだしたろと決心した(テレビに出てきたらしゃあないとして)。
そうしたら、ニュースで、「おじか半島の被害は・・・」とゆうたとき、「おじか?おが半島やないのか。そこなら行ったことがある。日本海にあって、『なまはげ』のショーを見たことがある。なんで日本海?わかった、秋田県や!」となったけど、秋田県の男鹿半島だけでなく、宮城県にも牡鹿半島があって壊滅しているらしい。
こうゆうことには悲しい過去がある。ようやく気に入っていた娘を誘って話をしているとき、「どこ出身なん?」と聞くと、「四国」とゆう。高知県?ちがう。愛媛県?ちがう。徳島県?ちがう。四国4県やけど、次出てこうへん。
瀬戸内海の面したほうにあった。レオマワールドにも3回行ったのに、そのときはどうしても思いだせへん。白けてもうたないか。すべてが水の泡になった。
県の形をパズルのようにして笑いを取る「お笑い」がいるけど、親戚がいないとか、旅行にもあんまりいかない地方はどうしてもイメージが薄くなる(関西からは北海道のほうが行きやすい)。
「U字工事」は、「最近、『あんたらのことはよう知ってる。茨城のためにがんばれ』とゆわれましてね」と、「つかみ」をしているけど、案外真顔や(茨城出身の人と知りあいやけど、いつも「東京の近くです。北部のようなズーズー弁は使いません」とかゆうている。こっちへきて40年立つらしいけど、やっぱりどこかへんや)。
「ケンミンショー」でも、群馬、埼玉、栃木、茨城など出身のタレントが集まって、「東京、神奈川は別格として、次はどこか?」と子供のような自慢をしている(昔、♪大阪と東京はどっちがええか。大阪のほうが淡路島に近いからええ♪とかゆう歌があったけど)。
関西では、鳥取と島根もイメージが薄いけど、2つの県の仲が悪いようやな(関東の県でもそうらしい)。
同じ立場のもんは、ギクシャクするのは人間でもいっしょや。お互いが意識するのやろか(県も人間が作っているもんやけど)。
そんなふうに、あんまり縁がないもんには「上から目線」をしてしまうけど、人生では、「似て非なるもの」を見わける目がいるし、逆に、「非で似たるもの」を見つけることも大事や。
復興も、「非」のように見えても、「似たる」ものを大事にして、最後には、「非なるもの」を尊重せんとあかん。
ぼくらでも、十派一絡(から)げされるとむかつくし、あんなもんとちがうわいとなる。
ぼくらの場合は、「非」を作るのが人生とゆうもんやろけど。

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