耳そうじ(1)

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「耳そうじ」(1)
規制がゆるくなったからとかで、「耳そうじビジネス」がブームなんやて。
クイックマッサージ屋みたいなところで、たまっている耳垢(「耳くそ」とも「めめくそ」ともゆうけど)を取ってくれるらしい。
10分ぐらいで、1000円も2000円もかかるらしいから、すごいねんやろな。「重箱の隅をつつく」ように、ごはんつぶ一つ残っていないように取ってくれるんやろ。
しかも、取るだけでなく、耳の中に、ファイバースコープみたいなもんを入れて、本人に見せてくれるらしい。
「わぁ、でっかいのがあります」、「ほんまや。あれをつぶれんように取って」、「わかりました。がんばってみます」てなもんや(耳垢がねばっているのと、カラカラなんは、遺伝するもんやて)。
中には、四畳半のような和室で、浴衣を着たおねーさんに膝枕してもらって、耳そうじをしてくれるところもあるらしい。
ぼくやったら、緊張すると、頭から汗が吹きだす体質やから、すぐに浴衣がびしょびしょになると思うわ。「お客さん、何考えているの!」ゆうて、耳かきを鼓膜が破れるほど突っこまれるかもわからん(ぼくは、いつも誤解されるからな。とほほ)。
耳そうじは、金も時間もかけんとあかんことやろか。確かに東急ハンズやロフトには、一本何千円もする耳かきが並んでいる(ゴルフのクラブのようやな)。自分で耳の中を見る機械もあるけど、何万円もするで。
昔、江上トミゆう料理研究家が有名やった(子供の頃は、何で料理を研究するのやろと不思議やったけど)。
その頃の漫才も、あの独特の裏声をまねて、「江上トミでございます。今日は、ご家庭で簡単にできるモーチョーの手術をいたしましょう」とかゆうとった(最近、テレビを見ていたら、「お大根に、隠し包丁をして・・・」とゆう声が聞こえた。「江上料理学院の校長」と出ている。「なつかしいなあ。娘はんか。よう似ているわ」と思うていたら、嫁さんらしい。なんであんなに似ているねん。また「嫁姑」で取りあげようっと)。
とにかく、自分で盲腸の手術をすることより、自分の耳の中を見ることのほうが、先にかなった。
科学の発達は探究心をかなえてくれる。「何でも見てやろう」が人間の向上心や。これからは、自分の鼻の中、自分の腸の中をのぞくことが流行するやろ。「自分を知る」ことは大事なことや。
しかも、耳そうじをすると、耳が汚れているとゆうストレスがなくなる。
でも待てよ。耳そうじがしたくなるのは、耳がかゆくなることやろ?耳がかゆくなるのは、なんでやろ。ストレスから来てへんか?

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