けんか

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「けんか」
「おい、鼻くそ、この頃調子こいてるんじゃねのーか」
「誰かと思ったら、目くそじゃないか。何だよ、薮から棒に」
「マスクなんぞしてもらって、どこかのお坊ちゃまになった気分になっているんじゃねーのかといってんだよ」
「ばかいってんじゃねーよ。ご主人様が花粉症になっているんだ」
「おめえなんか、おれたちと比べたら下(げ)の下だ。それを忘れるなよ」
「何だよお。目くそのくせして。やる気か」
「おとなしくしてたら図に乗りやがって。待ってろ。おやじを呼んでくる」
「おっ、鼻くそも親を呼んできやがったな。おもしれーじゃねーか」
「てめーんちのガキ、しゃれた口きいたそうだな」
「倅(せがれ)は、鼻くそが鼻の穴から顔を出していたら、かっこ悪いぞって注意してやったんだ。
ったく、ベッピンの鼻から鼻くそがぶらさがっていたら、百年の恋も冷めるてーもんだ」
「おめーらにそんなこといわれる筋合いはない。こちとらご主人様が元気でいられるように年中無休で働いてんだ。
春になるとご主人様のくしゃみで睡眠不足になるけれどよお、ゴミや埃が入ってこないようにする大事なお役目をやっているんだ。
おめえたちこそなんだ。朝ごそごそご起きてきやがって、ノーテンキに日向ぼっこなんぞしやがって。ご大尽のつもりか。自分の顔鏡で見て出直してこいってんだ」
「い、いいやがったな。おれたちだって働いているんだ。ご主人様が働いたあと掃除してんだ。
それに、おめーの兄弟の痰や鼻汁はなんだ。昔、NHKの明石勇ってアナウンサーは、ファンクラブでできるぐらい人気があったけど、正午のニュースを読んでいるとき、鼻から鼻汁が落ちてきて、あわてて赤いハンケチで拭いたことがあったぞ。
おめーたちは、ほんとデリカシーがねえよ」
「そりゃ、緊急事態になったんだ。深海魚の中には、てめーの主人なんかないものもいる。
生きるのには見ることなんざどうでもいいんだ。心の目があればね。ざまみろー」
「なんだ。この鼻くそやろう。とにかくおめーたちの親戚この世で一番汚いものであるのは衆目の一致するところだ。
森という総理大臣が、大阪のことを、『日本の痰坪』って呼んだぐらいだ。
それがほんとかどうかしらねーけどな。
そういやー、昔は、どこの駅にも、白い「ほうろう」でこさえた痰坪がおいてあったもんなあ」
「昔のことばっかりいいやがって。おめーたちはよほどひまなんだな」

目くそと鼻くその父親は、頭から湯気を出してけんかしています。どちらもやめようとしません。
それぞれの親戚の者や近所の者が集ってきているので、引くに引けないのです。
それぞれのおかみさんは、最初大人気ないから連れてかろうとしたことがありましたが、どうやらお互いの親子が顔を合わせたらけんかしているので、本人同士は楽しんでいるように思いました。
それで、最近では、大声が聞こえても気にならないようになりました。
ここから、あなたが自民党と民主党を、さらに、もっと深く、あなたとあなたの嫌いな人との関係を思いうかべてもらってもかまいません。
テレビの通販番組に書いてあるように「効果は個人差があります。あくまで本人の感想です」。

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