大事なこと(2)

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「大事なこと」(2)
「人間」とゆう言葉は、人の存在をほんまにうまくあらわしている。
霞を食べて、空を飛べる仙人なら、一生一人で生きていけるやろけど(それでも、「久米の仙人」は、空から、川で洗濯をしている若い女の太ももを見て、空から落ちた)、人は、近所に人がいないと生きていけない。
だれからも干渉されたくないと、ホームレスになっても、子供に石をぶつけられたり、役所から「立ちのけ」と文句ゆわれたり、ホームレスの先輩に怒鳴られたりと、人は近くにいる。
人は、原子と原子が反応しあう化学反応のように、人と関わることによって、生きるエネルギーを得ているのやろな。
そこを、悪いやつが利用する。「おばあちゃん、お元気?」と近づいたり、「うちの神さんだけが、あんたを幸せにする」と信用させたりするマルチ商法や詐欺宗教が出てくる(「新興宗教」ゆうけど、キリスト教でもイスラム教でも、もともと「新興宗教」や)。
マルチ商法や詐欺宗教の場合は、いろいろ仕掛けが必要やけど、個人(特に女の場合)が、人を術中にはめるのはこんな方法や。
AとBの間に入って、Aに、「Bが、あんたのこと、こんなことゆうているで。困ったら、わたしに相談したらええ」とさりげなくゆう。そして、Bには、その逆をささやく。これを、何年も続ける。そうすると、AもBも、そいつを信用して、なんでもゆうことを聞くようになる(悪いことをたくらんでなくても、こんなことが好きなもんがいる)。
おばも、義妹(主人の妹)に、このようにされた。「自分の兄弟姉妹には、一切遺産を渡さん」となって、主人が死んだこともあって、義妹は、先日、めでたく5000万円をゲットした(二人で、銀行へ行って、「老人施設に入るためにいるので」とゆうたそうな)。
おばも、今頃泣き言をゆうているけど、本人にも責任がある。亡くなった主人は、どえらいケチで、二人の子供が病気になっても、病院にも行かせなかった(ぼくの従兄弟やけど、どちらも亡くなった)。そのくせ、「神さんが直してくれる」ゆうて、あっちこっちの神さんにお布施を払いつづけた。
ほんまにはがゆいやろ。今までも、これからも、大金を騙しとる商法は、なんぼでも出てくるやろけど、金の使い方がわからん人が犠牲になるのや。
ところで、ぼくらのように、自分の事業をやめざるをえなかった者も、金の使い方がへたやったんとちがうか。
女房に、「商売のことはええから、ちょっと遊んだら」とようゆわれたけど、事業資金の5000万円ぐらい、判子一つで銀行が貸してくれた。使い方をまちがうと、そんな金は、あっちゅう間になくなってしもうた。
偽装の会社も、金の使い方の失敗やろ。最後に、「人の心」はどれだけ高いものかわかったのかもしれん。
復活をめざす今となっては、金の儲け方より使い方が大事と思うほうが気が楽や。
せやけど、「今度は、うまいこと使うで」と思うても、使う金があらへん。とりあえず宝くじを買うとこか。

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