「 長編」 一覧
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シーラじいさん見聞録
2016/06/11
「それなら、一つだけ頼みたいことがある」 「何でも言ってください。命の恩人のためなら何でもします」 「そうか。わしの仲間に、背びれをなくしたものがいる。 昔、ニ ...
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シーラじいさん見聞録
2016/06/10
若い男のようだ。 「どうしてこんなことになったんじゃ?」シーラじいさんは、体を海の上に出さないようにしながら聞いた。 「悪いやつらに捕まり、船の底に閉じこめられ ...
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シーラじいさん見聞録
2016/06/09
その後、オリオンは懸命に泳ぐ練習をくりかえした。 背びれがもぎとられたことは大きな障害になっていたが、それを補うとしたのだ。 以前のような早さにもどりつつあった ...
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シーラじいさん見聞録
2016/06/08
声が消えると、泡もすっと消えていった。そして、何事もなかったように、真っ青な海にもどった。 シーラじいさんとオリオンは、しばらく身動きしなかった。いや、できなか ...
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シーラじいさん見聞録
2016/06/07
今まで意識を失っていたとは思えない声だった。 「おっほっほ。坊や、元気だねえ」ウミヘビの老婆は、しゃがれた声で叫んだ。 「オリオン、無事だったか」シーラじいさん ...
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シーラじいさん見聞録
2016/06/06
近づくにつれて、向こうから来る波が段々大きくなってきて、なかなか進めなかった。 しかし、シーラじいさんは、力を振りしぼって前に進んだ。 すると、何か大きな塊が激 ...
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シーラじいさん見聞録
2016/06/05
あたりの色が、だんだん薄くなっていった。 さらに上に進むと、広大なサンゴ礁があらわれ、光を浴びて、赤や黄色、青に輝いていた。そのまわりには、同じように色鮮やかな ...
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シーラじいさん見聞録
2016/06/04
シーラじいさんは、岩場を出て、ゆっくり音の方へ向った。 オリオンも、すぐにシーラじいさんがわかった。 「おお、オリオン、どうだった?」 「おじさんが、みんなに聞 ...
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シーラじいさん見聞録
2016/06/03
シーラじいさんは、オリオンの話をさえぎり、先を急いだ。 オリオンの子供らしい興味にできるだけ答えてやりたかったが、今は、次のことにかからなければならないからだ。 ...
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シーラじいさん見聞録
2016/06/02
しばらくしてオリオンは、後ろを振りかえった。そこには、いつもの暗闇が広がっているだけで、見送ってくれた者たちの姿はどこにもなかった。 オリオンは、みんなの顔を思 ...