やめてやる
{ }
復活ノート
「やめてやる」
若干30才の女性が作りだした新型の再生細胞が注目されています。
すでも、共同研究をしているハーバード大学では、それを使ってサルの脊損が改善されたとかいう話がありますが、実用化されるのは長い時間がかかるでしょう。
「iPS細胞」でも、最近新しい方法ができたというニュースはありますが、実用化などは、40年、50年とかかりそうです(知りあいの青年は、高校の体育の授業中に脊損になりましたが、「iPS細胞」でひょっとして歩けるようになるかもしれないという夢をもっています)。
それにしても、研究とは根気がいるもののようですですね。常に考え、疑問があれば専門家に聞き、そして、同じこと(そう見える)を明けても暮れてもくりかえすのですから。
常人にはできないことです(30才とは、二人の娘と同世代ですが、育児が一段落したら、
二人にも何かに取りくんでもらいたいものです)。
さらに、今回は結果が出ているのに、「何かのまちがい」とはねつけられたといいます。
それくらい「常識・定説」が積みかさなった分野だったのでしょう。
今回の発見の内容はよくわかりませんが(コーラやオレンジジュースを飲んでも大丈夫かなと思うぐらいです)、本人の話には感銘を受けました。
壁に当たれば、「やめてやる」と泣いたそうですが、「やめてやる」は本人の心そのもののようです。
「どうしてわかってくれないのか」、「やることはやった」などの思いが交錯しているはずですが、「それなら、わからせるためにはどうするか」と考えて、「今日一日だけ、明日一だけがんばろう」と実験を続けたのです(リーダーとして予算も任されていたはずですから、ストレスもたいへんだったはずです)。
わたしたちも、「やめてやる」と叫びましたね(「やしきたかじん」のように、「やめたらー」でもいいですが)。そして、ほんとにやめました(人生をやめた者もいます)。
有頂天のときは、「成功の秘訣は?」と聞かれて、「成功するまでやめないこと」などとおちゃらけで答えていましたが、当時は、続ける気力も資金もなくなったのですから、「やめた」ことは正解です。それを後悔する必要はありません。
創業時は、背水の陣で、他にすることがないのですから、それこそ明けても暮れても仕事をしたはずです。それで、実力以上の力を出していたのです。
そんなこともできたのだと自信をもちましょう。
そして、立ち往生したら、「やめてやる」と叫んだらいいのです。そして、自分の夢は自分にとって何なのか考えるのです。
「やめてやる」は両刃の剣です。どちらも自分に向かってきます。後悔の種か。エネルギーの元か。今年もがんばりましょう。