オンリーワンかナンバーワンか

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復活ノート

「オンリーワンかナンバーワンか」
頼みもしないのに、デパートやスーパーのチラシには、「緊急バーゲン」とか、「日頃の感謝のために割引券を進呈」などという大きな言葉が踊っています。
とにかく、小さくなりつつあるパイを取るために、なりふりかまわずという状態が続いています(もちろん、消費者もなりふりかまわずですが)。
お陰で、私が重宝しているリサイクル屋がシャッターを下ろしてしまいました(なにしろ、1万円するジーパンが500円、シャツも1000円前後で買えたのですから。
なぜシャツのほうが高いかわかりませんが、リサイクル屋の仕入れは、ダンボール一箱なんぼということらしいので、そのへんに理由があるのでしょう)。
10年以上前、当時流行っていた「異業種交流会」のいくつかに顔を出していました。
主宰する証券会社や保険会社と会員会社の意向が合って、どこも盛況でした(私の場合は、金と時間を使ったわりには、あまり成果が得られませんでしたが)。
どこかの交流会に、新規会員に、「きみは、オンリーワンをめざすかね。それともナンバーワンか?」という古手の会員がいました。
私は、相手が高飛車に来ると、すぐに反発する性分なので、そのときは、テキトーに答えたように思いますが、今考えれば、槇原敬之の「世界で一つだけの花」が出る前ですから、その人は、なかなかの感覚をもっていたのかもしれません(その人は、絵のレンタル会社を経営していたように思います)。
それはさておき、今こそ、それを考えるときではないかと思います。
ボクシングの試合で、解説者が、「足がフラフラしています。ボディブローが効いたようです!」などと叫ぶことがありますが、大手は、どこもそのような状態です。
大きい図体にボディブローを喰らっても、オンリーワンではなく、ナンバーワンをめざさなければならないからです。
私たちは、無数にある、いや、今までなかったオンリーワンをめざせばいいのです。
先日、夕方用事があって、大手でないドーナッツ屋で時間潰しをしました。
大手のドーナッツ屋は知っていますが、妙に甘くて、固いのであまり好きではありません(そこの関係者から聞いたのですが、3ヶ月は油を変えないとのことです)。
しかし、そこは、ほんとにおいしくて、コーヒーも有機の豆を丁寧に入れたものです。しかも、料金は、大手チェーンより安いのです。
回転ずしのこともよく取りあげましたが、最近の様子を見ようと最近行きましたが、味は、やはり落ちていました。ここにもチャンスがあります。
鯛焼きも、最近では、甘くないのとか、ほんとの鯛の肉を入れたものとか、今までの常識にとらわれないものが出てきています。まさに百花繚乱です。
ナンバーワンの横に、オンリーワンがあります。
高額なものも扱っている人も、安値競争ばかりでは、いつかは自分の首を絞めることになりますから、消費者の背中を押すものを考えることです。
また、会社や店の組織そのものを考えなおすことも大事です。
今、大人気の「エグザイル」という大人数のグループがあります。
歌やダンスのことはよくわかりませんが、給与が年功序列になっているとか、売れなくなったときのためにお金を貯めているとか聞いたことがあります(その「終身雇用制」が人気の原因というのは、穿った見方でしょうが)。
もちろん、オンリーワンになった後、そのまま行くのか、あるいはナンバーワンをめざすのかは、あなたが選ぶことです。