見る(2)

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復活ノート

「見る」(2)
前回は、他人のビジネスを見ることをおすすめしましたが、今回は、「自分を見ること」を考えようと思いました。
しかし、今週、私たちの視界の中に入ってきた人がいます。
これは、「見る」というより、「見える」といったほうがいいかもしれませんが、まずこの人たちのことを考えたいと思います。
競馬の調教師が、女性騎手にセクハラをしたということらしいのですが、私たちの中にも、セクハラとかパワハラとかいわれることをしてきた人もいるでしょう。
正直に言って、私の場合も、それが組織に影響があったことを認めざるをえません。
しかも、相手の人権を傷つけているので、今後一番気をつけなければならないことだと考えています。
また、テレビで、「にせの名物」と揶揄(やゆ)されている「伊勢の名物」の餅屋の経営者が、頭を下げている姿が映っています。
創業300年ということですから、今の経営者は、何十代目ということなのでしょうが、家業を継ぐときは、自分しかできないことをしようとはりきったことでしょう。
しかし、「みやげもの」と思っていた餅が、大阪駅や大阪の下町の商店街にも並べられているのを見てびっくりしたのは、30年ほど前ですから、今の経営者の父親が、積極策の先鞭をつけたのかもしれません。
しかも、修学旅行へ出発する前に、学校で申込書を配ることもしていました(これは学校にもおいしいことがあったのでしょう)。
その頃、京都名物の「八つ橋」の後発メーカーが、京都以外でも売るようになり、知名度のトップに躍りでましたから、どこも、そのようにしたのかもしれません。
一族の経営の場合、子供をどのように家業に関わらすかというのがむずかしいようです。同じ会社に入れるか(古くは神戸のコーヒー屋、最近では京都のかばん屋など、兄弟げんかが起きることがある)、あるいは、一切他の兄弟は関わらないかに分かれるようです。
この餅屋の場合は、弟が、煎餅屋をしているから、父親は、うまく乗りきったといえるでしょう。
一族として、主力製品を売り、さらに、他のものにも挑戦できるからです。
最近味が落ちたということはなかったらしいですから(といって、こういうことは30年以上前からあったらしいですが)、そんなに悪質なことはないのでしょう。
利益追求に走りすぎないようにすれば(生産能力を考えて)、「白い恋人」と同じく、すぐに復活できるでしょう。
しかも、この事件の発端は、やはり内部告発のようですから、組織についても抜かりなく。
もう一人は防衛省事務次官です。「天皇」といわれていたそうですから、ちょっと脇が甘すぎたのでしょう。
お互い、「見る」ことは「見られている」ことを忘れないようにしましょう。
このテーマをもう1回。