今こそ初心に
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復活ノート
「今こそ初心に」
毎日景気のいい話が飛びかっていますね。GDPや株価が予想以上に上がり、これで、「日本を取りもどせる」というのです(この半年ぐらいで、日本には4兆円ものお金が貯まったと言われています)。
バスに乗りおくれないようにと、サラリーマンや主婦、学生までが、大枚30万円の受講料を払って、「株式セミナー」に詰めかけているといいます(「いつ買うの?」「今でしょ」というわけです)。
さらに、億ション、高級自動車、ダイヤモンド、高級時計がどんどん売れているそうです。
息子たちに、あのバブルを味わせてやりたかったと言ったことがありますが、今回は、私に資力がありませんから、親子で指をくわえて見ているだけです。
それはともかく、景気のいい話の横には、相変わらずの話も山盛りです。サラリーはこの数か月減っているそうですし、就職が決まらない学生は依然多く、円安で経費が増えた経営者も、もう事業を続けられないと嘆いています(1か月ほど前には、イカ釣り船が、燃料高騰に抗議して操業をやめたことがありました)。
このままだと消費税や住宅ローンなども上がるようですから、格差はさらに広がり、中小企業経営者やその社員、また、年金生活者の生活はもっと苦しくなるかもしれません。
しかし、好況になっても、また何らかの原因で不況に戻るのは世の習いです。
前回のバブルが終わったとき、「お金こそ命」と思っていた、あるいは思わせられていた人の悲劇はまだ記憶に新しいものがあります。
今回は、ほんとに景気が戻ったのか、消費税を上げる策略に騙されているだけなのかと疑うべきですが、世間がマネーゲームに浮かれているときに、「その後」のことを考えておくことをお勧めします。
あのバブルのときは、「質より値段」という時代でした。つまり、質がどうであれ、高いほうが売れたのです(「おいくら万円」という言葉がはやり、10万円札を作るという話もありました)。
つまり、それを反面教師として、お金以外のものを商売にどう生かすかを考えるのです。
今は、「フェイスブック」というのがあります。私自身は全く興味がないのですが、本名で友人が増えていくのですね。
それをヒントにして、私たちと客が信頼しあうシステムを作るのです。
そうなれば、保証人はいらないし、分割購入でも、ローン会社などは介在しないのです。
だから、ほしいときに買うことができるし、いらなくなれば、他の客がすぐ買ってくれます。
一人住まいのおとしよりが、だれか部屋を借りてくれないかと思えば、すぐに借り手があらわれます。みんな、何の心配もいらないのです。
「世の中には、金のためなら人殺しでも平気でする輩(やから)はいっぱいいる。また、人殺しをしなくとも、隙あらば金をむしりとろうとする人間なんか掃いて捨てるほどいる」と言われそうですが、逆に、不況になれば善意が輝くようになると思うのです。
さあ、考えること、やることはいっぱいありますよ。マネーゲームはできなくとも。