永住ビジネス
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復活ノート
「永住ビジネス」
田舎生まれの人が、お盆などに帰省すると、過疎がどんどん進んでいることが気がかりになるものです。
私もそうで、毎日遊んだ野山は荒れはて、祭りなどの行事はなくなっています。卒業した小中学校は廃校のうわさもあるようです。
今は「市」になっていますが、65才以上が50%以上いる「限界集落」がほとんどです。やがて「消滅集落」となります。これが日本の田舎の実情です。
今回の地震、津波、原発事故の被災地は、さらにその速度を早めることでしょう。
実際、福島県だけでなく、宮城県、岩手県などは、人口流出が止まらないと報道されています。
仕事が見つからない学生や、帰りたくとも帰れない人も大勢いるのが原因です。
また、放射能による育児不安から、福島から、他県へ、そして、余裕があれば海外に移住する家庭が増えていくこともあるでしょう。
また電力不足や、法人税引下げがまとまらないなどの理由で、生産工場の海外移転を考えている企業が7割に及ぶと報道されていましたが、新たな「過疎化」は日本全体に広がることになります。
ところで、大相撲の話ですが、今でこそモンゴル人が大相撲を支えているといる感がありますが、最初の外国人はトンガの若者でした。
しかし、日本びいきの王様から言われたこともあり、また練習がきついこともあったようですが、全員、寂しさに耐えかねて途中で帰国しました(当時のモンゴル人もそうでした)。
こちらのほうがいい暮らしができるのにと思いましたが、個人と母国との関係は、第三者がうかがいしれないものがあるのです。
あまり日本人がいない外国に住んでいると仮定して、日の丸を見たときは、そんな感情が起きるのかもしれません。
今回の原発事故が収束するのは何十年後先になるようですが、だからこそ、日本は好きだが、原発は認めらないと思う日本人は多いのではないでしょうか。
結論として、どこに住んでいても日本人ですし、「恩恵を受けているはずだ。いやなら日本を出ていけ」などと言われなくとも、出ていく場所はあります。
それが、今回のビジネスです。国は頼りになる存在ではありますが、度量の狭い存在でもあります。
国連を見ていても、国の強弱で左右されています。また、告発サイト=ウィキリークスでも、国はびくともしません。
私は、核を使う国が出てくるのと、身売りする国が出てくるのかのどちらが早いかと密かに予想していましたが、たとえ原子力でも、日本が、最初に核を使うとは思いもよりませんでした。
次は、身売りする国です。どこか買ってくれませんかとなるのです。
その国を買う資金や国家予算を、世界中からの寄付などで集めるのです。
また、天然資源や、余分な産業などは必要ありません。とにかく、最低限の費用で運営します。そこでは、お互いが認めあって生きていきます。
難民も受けいれますが、一時的に、あるいは永住のためには母国を離れたい人が住みます。
国は諸悪の根源とは申しませんが、かなり時代遅れになっているような気がします。
これをはじめれば、ウィキリークスの創設者のジュリアン・アサンジ以上のヒーローになれます。しかも、世界の人々から賞賛されるでしょう。