新しいビジネス、出でよ
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復活ノート
「新しいビジネス、出でよ」
新しいビジネスを考案・企業化するためには、まず社会を見ることだと何回も言ってきました。
今、どこにでもある時間制パーキングも、バブル後の様子から生まれました。
街中には、地上げの途中で放置された空き地、廃墟と化したビルがあふれていました。こを見て、ビジネスに結びつけらないか考えた人がいるのです。
それは、空き地やビルのオーナーにとって好都合だったのです。次回のバブルまでのつなぎのビジネスになると考えられたのです。
社会も、厳しい駐車違反の取締りが行なわれるようになり、それを歓迎するようになりました。
現在は、カラオケ、コンビニのように飽和状態に近づき、「一日最大いくら」の競争も見られるようになりました。
今は、街を歩いてみても、「塩漬け」されたものが目につきにくくなってきました。
今回は、社会の中を見ましょう。「リサイクル」、「社会資源」、「地域」。この三つのキーワードが、現代の社会を規定しています。それでhあ、このキーワードで、ビジネスを考えてみることにします。
「リサイクル」は、世界的な流れです。再生紙などのように、リサイクルをするより新しく作るほうが安いということが認められなくなったようです。
「社会資源」は、つまり人及び人の能力です。介護保険法の成立のときは、高齢化社会になると、今まで個人的な問題だと考えられてきた介護を、社会でしましょうという趣旨だったのです(しかしながら、介護保険の金が少なくなってくると、療養型病院やリハビリがけちられるようになりました。その上、「介護はお家で」という方向になりつつありますが)。
「地域」については、前回の「地産地消」でも言いましたが、「地域で作ったものを地域で食べる」ということだけでなく、人の生活は、今住んでいる地域と深く結びついています。
ベッドタウンの住民を、「千葉都民」などと揶揄(やゆ)されがちですが、地域の学校に行く子供だけでなく、「会社人間」を卒業した人も、地域の人間関係が生活を支えてくれるからです。
デンマークなどは、町全体が介護がしやすうようにできています。また、ドイツでは、ボランティアが、自宅で他人の子供の世話をしてくれる制度もあります。私の知りあいはドイツにいますが、5人の子供がいるのもかかわらず、その制度のお陰で、無事大学を卒業することができました(主人は大学教授です)。
もちろん、ヨーロッパは宗教的な素地があるからともいえるでしょうが、日本の場合、親戚づきあいも希薄になっていますから、孤立する家庭はますます増えてくるでしょう。
それを防ぐには地域しかありません。「新しいビジネスで、新しい地域を」というテーマで、次回も。