崩壊(3)
今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~
「崩壊」(3)
今回で「崩壊」を終わりたいので、話を急ぐわ。
結局、国家(社会)、会社、学校などの組織は、人の集まりやから、不満が爆発したり、誰かを引きずりおろしたりするのが常や(そのために言葉が使われる)。
会社では、紙爆弾が飛びかうと末期症状や。ぼくも、毎日爆弾を浴びて、あれから4,5年立っているけど、今でも、ぼくあての手紙が来てもよう開けんし(誰かに読んでもらう)、電話が鳴るとドキッとする。まあ、「裏切ったり、裏切られたり」とゆう花登筺(はなとこばこ)の世界を経験させてもらったゆうことやな(ここでは、自分に差しさわりがあるから、「経営者の質」は問題にせんけど)。とにかく、そうなりゃ社員は浮き足立ち、クモの子を散らすように逃げていく。
せやけど、会社なんかは、すぐに次が出てくる。「エジソンがいなかったら、電灯や蓄音機はどうなっていたか。ちがうもんが発明していた」ゆう話がある。ようするに、社会的に必要なもんは誰かが考えるらしい。今をときめくIT事業ゆうても、インターネットを使うた広告や物売りやから、どこかやめても、新しいことをするもんはなんぼでもいる。
ところで、ジャレド・ダイアモンドゆう科学者は、「文明崩壊」とゆう本で、過去の社会(まだ国家となってへん)がどのようにして崩壊したか実証している。現代文明は、それを他山の石として、崩壊するなよとゆうことや。ノルウェー領グリーンランド、イースター島、マヤ文明などを調べて、崩壊には、5つの原因が重なったとしている。「環境破壊」、「気候変動」、「敵」、「味方」、そして、「環境問題への社会の対応」の5つや。
組織の崩壊の原因を、それを使って考えてみようとゆうわけや。その本では、「環境破壊」が一番大きい要因やけど(現代では、環境的には中国、オーストラリアがやばいらしい)、ここでは、環境は、その組織の土台として考える。たとえば、会社やったら、「売上げ」や。売上げが低迷したり、見通しが暗かったら、「環境破壊」や。環境が悪くなっているところへ、不渡りを食らったり、社員が持ち逃げしたりして、「気候変動」が起きると、敵が喜ぶわけや。味方はどうやろ。支払いを待ってくれる取引先や、金を貸してくれる親戚はいるんか。
そして、組織が持ちこたえるか崩壊するかは、トップの対応や。
グリーンランドは、ノルウェー人のバイキングが占領したけど、その首長が、近隣のエスキモーの真似をせえへんから絶滅した。イースター島も、部族長が、モアイ建設競争で、森を全滅させた。マヤ文明の王も戦争に明け暮れた。
どこかの証券会社の社長のように、「わたしたち(幹部)が悪いのであって、社員は悪くありませんから!」ゆうて泣いても手遅れになってもうた。
ぼくの知り合いの繊維会社の社長は、低迷して、社会保険をやめる、勤務時間を短縮する、全員パートにする、とゆうような対応を取ったけどどうもうまくいかへん。最後には、パ
ートに、出来高制で請けおわすようにして、なんとか生き残ろうとがんばっている。
しかも、「対応」は、トップの人間関係で決まるように思う。何かいい手が浮かんでも、親身に考えてくれるもんがいなかったらあかん(多分、ぼくがそうや)。
この際、国や社会のこと、もっと言えば、学校のこともおいといて、まず家庭(経営者は会社も)とゆう組織が崩壊せんようにせんとあかん人もいるやろ。
この国のトップは、「人生いろいろ」などとノーテンキなことをゆうているから、偏屈にならんと、いろんな人と知り合いになることが先決や。それは、「自分が崩壊する」とゆう最悪の状況を防ぐことにもなる。最初、いじめられても我慢して、仲間に入れてもらお。