暴言
今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~
「暴言」
――今日も寒い中お運びくださいましてありがとうございます。それではおもろい漫才をしましょう。さて、今年はどうやった?
――そんなこときみに関係ないやろ
――えらいゆわれかたやなあ。そんなことゆうていたらお客さんに失礼やで。せやけど、ぼく何か失礼なことゆうたか
――今後漫才するときはここに塀を作る。費用はきみに出してもらう
――あ!ひょっとして、それ次のアメリカ大統領のセリフとちがうか。メキシコとの国境に塀を作るとかなんとかゆうとったな
――わかったか。漫才も古いばっかりではあかんから、最近のことをネタにしたんや
――びっくりするやないか。せやけど、えらい世の中になってきたもんやな。
昔から大統領でも、総理大臣でも、会社の社長でも、自分で相手を怒らすようなことはゆわんもんや。もちろん、側近が厳しい話をするようやけどな
――えらい人気らしいな
――そこやがな。何でもずばずば話をするから国に不満を持っている国民が投票したらしいな。ほんまの大統領になったときそれが通用するかどうかわからんけど。今後は外国の悪口になるから、戦争でも起きへんか世界が心配しているわけや
――せやけど、アメリカを世界一の国にしたいとゆうている大統領が、なんでわざわざ外国を怒らすのや
――選挙演説とゆうこともあるし、アドバルーンを上げてみたら世界がどう反応するか知りたかったのかもわからん。ま、芝居やろ
――きみの解説でようわかった。せやけど、ぼくは暴言には慣れているで
――ほんまかいな
――嫁はんに暴言吐かれてきた
――そうやったな。きみとこの嫁はんはすごいもんな。せやけど、大体はきみが悪い。最近は何をゆわれとるんや
――最近も何も昔から甲斐性の話ばっかりや
――それはうちもやけど、またしょうもないもんに金使うとんのとちがうか
――そんなことはない。たまに近所のスナックに行くぐらいのもんや
――たまにゆうたら?
――週3回ぐらいか
――そりゃ嫁はん怒るわ。どんな娘や?
――ベッピンやないけど、よう気がつく。風邪ひいたゆうたら、生姜湯作ってくれる
――あほくさ。そんなん商売でしとるんやがな。高くつく生姜湯やで。嫁はん怒るのわかるわ
――せやけど、甲斐性がないゆうのは暴言やろ
――暴言ちがう
――なんや
――直言や
――直言?
――正しいことをゆうことや
――それじゃあ、ぼくはどうしたらいいのや
――暴言も直言も、まずは冷静になることや。踊ろうやないか。それから考えよう
♪ほれ、きれっきれのダンス。切れっきれの肛門(イタイ、イタイ)♪
♪昔の夢はヒノキ風呂。現実はエノキ風呂(気持ち悪い)♪
♪悪いのは越後屋。うまいのイチゴ屋(どちらも甘い汁を吸っている)♪
♪味噌もくそもいしょうするない、味噌もバターも吐いているラーメンうまい
♪おれたち、バカがつくほどのあほ二人。来年もよろしゅうお願いしま~す♪