スーパーにて(1)

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~
「スーパーにて」(1)
前回、酒の専門店で(せやけど、あんまり安うないなあ。イオンは、350mmが105円や。ほんまのビールやないけど)、「モニター」と称して試飲をしていることはゆわんかったけど、ときどき午後7時ごろデパートへ行って、「ハンガカ」として、半額の魚を買うこともゆわんかった(デパートの魚を安う買うのが一番お得や。スーパーと味が全然ちがう)。ようするに、ぼくも、試飲・試食を、仕事と生活の一部としているわけやから、あんまりえらそうなことはいえん。
それはともかく、スーパーの中は、人間の欲望が渦巻く場所や(夜の新宿のようやけど、あっちは性欲で、こっちは食欲や)。
明々した光の下で、人間模様が蠢(うごめ)く(「蠢く」ゆう字は、なかなかそそりまんな)。他人の買い物かごの中身をそっと見るけど(「食生活研究家」として」、家族関係もみる。島倉千代子が歌うように、「人生いろいろ、家族いろいろ」がおもろいからな。
それで、前から気になっていたんやけど、小さな子供を連れている若い主婦で、手で隠したりせずに、「口が裂けてもええ」とゆわんばかりに、あくびをするもんがいる。
こっちが見ても、「何か?」とゆう顔や(「世界のナベアツ」のように、「あくびをするときアホになる」てなもんや)。
レストランでも、箸の持ち方はおいとくとしても、子供の横で、肘をついて食べている主婦がいる。
別に誰かに迷惑をかけてへんのやし、夫婦がうまくいっているのやろからほっといてもええのやろけど、躾とかマナーとかはどうでもええけど、夫婦として考えたら興味がある。
「あのさー。あくびをしたらあかんとゆうてへんけど、するときは、手で押さえてくれへん。子供もいることやし」とゆうた夫はおるのやろか(おったとしても、勇気がいったやろな)。
ネット、メール時代になって、挙措(きょそ)で心を伝える「ボディランゲージ」が廃れたんやろか。
セックスレスの若い夫婦を増えていると週刊誌に書いてあるけど、これも関係があるのやろか。
新婚時代は、会社から帰ってくると、新妻が、「あなた、先にお風呂?食事?それとも、する?」とたずねるもんや。
そして、新妻は、夫の強い愛撫に恍惚となって、♪あなたに抱かれて、わたしの腸が~出る~♪と、森山加代子のように歌う(ちごたか)。
なんや落語の「骨釣り」に出てくるように、間抜けな男が、風呂に入りながら、今から来る若い女との逢瀬を空想するようになってもうた。
年取ると、体のあちこちは動かんようになっても、頭の中は、よう動く。「(こんな話を続けるのは)まずい。でも、もう一杯」

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