生活力(2)

   

今日も、ムーズが降りて来た~きみと漫才を~

「生活力」(2)
スパルタ教育はさらに続く。せやけど、ぼくの度胸のスタミナが気がかりや。
ポイントカードを配って客を集めるのは、不景気になってからどこもやっている。
「ポイントより現金割引で」とゆう謳(うた)い文句で商売する電化チェーンもある。
しかし、ポイントは、試食と同じように、主婦にとって魅力的みたいやな。今は、ETCや郵便局もある。ETCの距離に応じて、無料券をくれる。郵便局は、宛先がいっしょややったら、小包の送料が割引される。
ぼくは、「起業コンサルタント」もしているから、商売人には、ポイントなんかせんと、質の「差別化」に頭使えとゆうているけど、「無料でお作りしますから」と喫茶店やケーキ屋、さらには散髪屋からもらったカードを、よう捨てんと4,5枚財布に入れたままや。
スパルタ教育で、「こんなんあるんやけど」とスーパーで出すのは慣れてきたけど、目玉商品だけを買いにいくことはでけん。
薬チェーンの業界も、競争が激しい。新聞販売と同じように、地域を決めて、「販促」をするようやな。以前は、洗剤、歯磨きがなど多かったけど、今は、原油高でトイレットペーパーやティッシュが増えてきた。確かにティッシュは高くなったな。5個入りが300円以上や。そこに、175円のティッシュのチラシが入る(もちろん、一箱の枚数も少ないし、質も劣る)。しかし、敵もさるもの、最近は、お一人様1個ではなく、一家に1個と来る。あれを、それだけを買ってきてくださいとゆわれる。
あれは度胸がない。ついでに、シャンプーとか替刃とか、いつかいるもんを買ってくるけど、教官には、「また、向こうの思う壺にはまって」と怒られる。
また、こんなこともある。テレビや新聞などで、「化粧品のサンプル無料贈呈」とゆう広告があるやろ。ぼくには直接関係ないけど、教官たちは、友だちや知り合いなどの名前を使って、どんどん送らせる。同一住所には送らないようにチェックしているようやから、ぼくの名前を使われる。ぼくの名前は、ときどきホステスの名前で見かけるから、向こうも信用しているのやろ。
問題は、そこからや。向こうは、2,3日後、「どうでした」とセールスの電話をかけてくるけど(最近は「当社は、電話をしません」という企業もある)、そこの番号を登録しておいて、出えへん。もし出てしまって、「効果がない」とでも言えば、「それでいいんですよ」と、マニュアル通りの返事が返ってくる。狐と狸の化かしあいや。
「向こうも商売やから、ちょっとぐらい買うたらどうや」とでも言えば、「30万円もするんです」とけんもほろろ。
それで思い出したけど、昔の新人セールスマンは、あっちゃこっちゃの銀行に、1円を入金して通帳を作れとか(今は、「おれおれ詐欺」の温床になるからあかんや)、えげつない会社では、駅前で歌を歌えなどと訓練をした。
ぼくの知っている人は、自衛隊へ体験入隊させられて、くたくたになったとゆうとった。ぼくは、若いときでも、そんなんようせんかったやろな。
25歳から事業をしてきたと自慢しているけど、ほんまは生活をする資質がないんやろか。
血圧の薬や眼圧の目薬を、死ぬまで7種類いるんやけど、今ようゆわれているジェネリック薬品(特許が切れて安い薬)に変えたいんやけど、主治医にようゆわん。「自分ことは自分でゆえ」ゆうて、だあれもゆうてくれへん。
教官は、女やから、どあつかましいだけやと思うけど、見栄っぱりを直さんと、事業の再開はむずかしいと脅かされている。
生活力と人生とは関係あるんやろか。人生に高邁な意味を認めても、生活力がないとあかんのか。それだけでも、自分で考えよっと。

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