親子

   

今日も、ムーズがやってきた~君と漫才を~
「親子」
また、電車の中で、考えたことや、いや、見たことや。
最近は、時々しか電車に乗らへんから、電車代の元とろうと、見る見る、聞く聞く。
1回のロケで、何回も使う関西のテレビ局みたいや。自分でも、子供が、動物園に行ったように興奮するわ。
今まで、30年以上に都会におったけど、時々行くようになると、都会の空気は汚れとるのが、よう分かる。でも、うまそうな匂いも紛れ込んでいるけどな。
それで、電車に乗っていて、大きな駅について、人がぎょうさん乗り降りした。
前に、おばさん、若い男、若い女、若い女と座った。みんなしゃべらんから、なにげなく見ていたら、えっ、4人とも、目の形がいっしょや。これはどうなってるんやろと思てたら、10分ほどしてから、ぼそぼそ話し出した。なんや家族やったんか。
双子は、ほんまによう似ている。「こまどり姉妹」(古いか)も、「まな・かな」も区別がつかへんけど、普通の親子や兄弟も、目だけでなく、耳や鼻の形も遺伝してる。
母娘が歩いてる後姿(うしろすがた)を見てみ。太ももは見られへんけど、ふくらはぎの形はそっくりや。日本人的(?)な形の場合は、笑てまうわ。シュミ悪いけどな。
それから、母娘、父息子の声も、電話で聞くと、よう間違えるな。電話の言い方は、紋切型やから、よけそうやな。
電車の中に戻ると、4人の隣にいる「えなりかずき」に似ている30過ぎの女性と、3,4歳の男の子は、これは、親子間違いなし!
落語で、こんな話がある。大店(おおだな)の息子が、芸者遊びしてしゃあない。そこで、おやじが、息子が、夜中帰ってきたところを捕まえて、「おまえみたいなやつは、この家督をゆずらしまへん」と叱った。そしたら、息子「こんな天井が回る家いらんわい」。おやじ「顔が、二つも、三つもある息子は出て行け」どっちも酔うてんのや。
三島由紀夫が書いているけど、川端康成に、自分の母親を会わせたとき、これが、三島君の母親かゆう感じで、川端が、母親をじろじろ見るので、母親は、相当閉口したらしい。
親子ゆうのは、自分らにとっても、そのまわりの者にとっても、心身とも、「二個一」なんや。人間は一人ゆうけど、親子関係が基本なんとちがうか。
今、「クローン技術」ゆうことがゆわれているけど、人間は、わざわざ「クローン人間」作らんでも、ぼくらは、もともと親の「クローン人間」なんや。
でも、それをどう生かすかが人間やろな。なんでも、親の遺伝子に、罪(?)をなすりつけてたら、クローンの羊や猫といっしょや。
ぼくも、「はげ」は免れたように思うけど、「高血圧」は、遺伝子ばっちりや。それと、「短気」もそうかもしれん。「酒好き」は、隔世遺伝か。
「獅子身中の虫」ゆう言葉があるけど、親からもうた遺伝子を、敵に回さんようにして、生きていくことが大事やな。

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