筋肉

   

今日も、ムーズが降りてきた~きみと漫才を~

「筋肉」
――世界フィギュアスケート大会で優勝した浅田真央が、フリーでお宮寛一みたいにこけたやろ。あのとき叫んだらしいな
――なんて?
――ここ滑るがな!
――あほか。バレーボールとちがうわ!それに、そんなこてこてでしゃべらんし
とにかく、スポーツそのものはツミがないもんや。見ているかぎり、老若男女、勝ち組負け組みんなおんなじ気分や。
まるで中性洗剤みたいやろ。門真の文化住宅の台所でも(横通ったら、ガラス越しに見えている)、六麓荘(ろくろくそう)の大邸宅のキッチンでも(横通っても塀しか見えへん)、おんなじ洗剤で皿洗っている(皿はちがうやろけど)。
六麓荘の洗剤は、「金粉入り」とゆうわけではないやろ。あんまりゆうと、門真の人に怒られるからやめとこ。
せやけど、スポーツをやるほうは、体力、特に運動をつかさどる筋肉には泣かされる場合がある。安藤美姫も、キム・ヨナも、その筋肉で涙を飲んだ。
高橋尚子もそうやろな。「今、暗闇の中にいる人に光を当てたい」といつもゆうているから、これで、ぼくも、まだしばらく暗闇におらんとあかんようになった(本人も、早く暗闇から出てもらいたいもんやけど)。
オリックスの清原も、筋肉がゆうこときかん。「こけちゃいました」の谷口がゆうていたけど、筋トレなんかで不必要な筋肉をつけると、よけい走られへんようになるんやて。
清原の場合は、アルコールを取りすぎて、つまり飲みすぎて、がむしゃらに筋肉をつけると、硬い筋肉がついて故障しがちになるとも聞いた(しかも、清原は、去年はたっぷり時間があったようで、新庄みたいに歯が異常に白くなっているけどな)。
どちらも、そんなことは知ってて、そうするのやからあせっとるのやろな。
一般のもんでも、司会者の草野仁みたいに、筋肉のためなら、贅肉なんかいらんと思うているけど(だれでもそうやてか)、トカゲの親分の恐竜なんか、バーベル上げんでも、えげつない筋肉がついている。
最近、メタボとゆうのが商売で使われるようになったけど、内臓脂肪と贅肉とはちがう。そんなに気にせんでもええで。ついでもゆうと、前回、老化は、単に老眼だけやとゆうたけど、老眼もまたええことがある。見えすぎると、うっとおしくなることがある。便所の汚れなんか気になってしょうがなくなる。そんなことに時間費やすようでは大物になれんで(今さら遅いわてか)。
「見えすぎちゃって困るの」や。「知らぬが仏」がええ。
とにかく、高橋と清原の場合は、だれでも、あせると視野が狭くなるとゆうことをあらわしている。
その教訓は、ぼくらにも当てはまる。命より大事やと思っているもんを、結局あかんようにしてしまうことがある。
――ところで、ぼく、裸になったら、すごいんやで
――何が?
――インナーマッスルが
――そんなもん見えるか!

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